キャンプ好きの理事長に薪を入れれるリュックをプレゼント🎁⛺
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日時:2021年11月12日(金) 18時30分-19時30分
「ALS患者の病初期から終末期までの栄養管理」
内容は
・栄養管理が必要な理由
・病初期から終末期にかけての必要栄養量の変化
・病初期の体重減少の理由
・終末期の体重増加の理由
・糖、脂肪、蛋白質別に考える
を予定しています。
今回はTeamsでの配信で、事前登録制にしております。
ご視聴頂ける方はご連絡ください。
次回以降は、
・ALS進行期のSpO2と体温の意味
・ALSのリハビリテーション
・PD進行期の薬物療法〜どうやって減らすか〜
・認知症高齢者の栄養管理
等を予定しています。
終了分
・パーキンソン病関連疾患(PD・PSP・CBD)の嚥下障害〜各疾患の特徴と介入〜
ご希望があれば可能な範囲でリクエストにお答えします。
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当院で診察している患者様とご家族の方が対象になります。
受付開始:10/18〜
接種開始:11/1〜
来週から診察時にご案内させて頂きます。
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今日は理事長からお弁当の差し入れがありました(*^-^*)
梅と里芋ときのこの炊き込みご飯
梅の味がアクセントで
すごく美味しかったです
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この日は収穫ホヤホヤ
初めての白ゴーヤ
大きすぎてびっくり('◇')ゞ
酢の物にすると無限に食べれます(^.^)
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また豊中に高級食パンのお店
神崎先生が購入したのを聞いて
伊藤先生と私も翌日に。。。🍞
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開業されて1周年、今年の4月からがケアプランセンターも開設されたそうです( ゚Д゚)
むねみつホームメディカルクリニック
宗光先生の元気な顔を見れてスタッフ一同 本当に嬉しく思います(^_-)-☆
ツーショット💛
宗光先生から美味しいものを頂きました〜
仁々木のフルーツ大福(#^.^#)
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診察曜日を変更して頂いたりとご協力頂きありがとうございます。
8月中に1400回程の接種を終える予定です。
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基礎疾患がありワクチン接種を希望された方に接種券が配布されます。(事前申請された方のみ)
それに伴い当院も6月下旬から希望された患者様にワクチン接種の予定です。(当院かかりつけの患者様)
順次お電話で日程調整させて頂きます。
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お知らせが遅くなりましたが・・・・・・
4月から神崎医師が毎週水曜に勤務致します。
どうぞよろしくお願い致します🌸
自宅は和歌山県なので・・・・
🚙で片道2時間通勤です( ゚Д゚)
理事長55歳の誕生日🎂
スタッフからDODのテントをプレゼント
いつかソロ!?キャンプに行けるといいですね
そして理事長より差し入れ🍪
りっかの和菓子とお酒に見えるけどジュース🍷
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訪問診療で接種を行うのには薬剤の管理や接種スケジュール等々
悩むことも多々ありましたが。。。200人弱接種を終えました。
希望を受けつけた方は随時接種予定です。
当日は接種券と予診票の準備をお願い致します。
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長期TIV・ALS患者では胆石症/胆嚢炎患者を経験することもあり、調査を行った。
方法:
北里大学病院神経内科で2002年4月から2010年3月の間にTIVを導入した27人を対象(表1)。
観察群:ALS 18人、筋ジストロフィー 4人、ミオチュブラーミオパチー 2人、進行性外眼筋麻痺、重症筋無力症、ポンぺ病 各1人。
対照群:TIVを使用していない寝たきり患者 29人。パーキンソン病 15人、パーキンソン症候群 13人、無酸素脳症 1人。
胆嚢炎の診断基準(東京ガイドライン)
局所的な炎症の徴候(マーフィー徴候、右上腹部の腫瘤・疼痛・圧痛)
全身的な炎症の徴候(発熱、CRP値の上昇、白血球数の上昇)、
画像所見(超音波検査、MRI、CT)
胆石症のリスクとして調査:年齢、性別、高コレステロール血症、1日の摂取カロリー
( 胆石症のリスク "4F/5F"(female(女性), fat(肥満), fertile(多産), fair(白人), forty(40歳代)))
結果:
(胆石症/胆嚢炎)
観察群:10人/27人(37.0%)に胆石症/胆嚢炎を認めた。ALSでは9人/18人(50%)、ALS以外では1人/9人(11%)。
対照群:2人/29人(6.9%)。←日本での有病率に近い値。
有意差あり。
(胆石症)
観察群:8人/27人(29.6%)で胆石症を認めた。ALSでは7人/18人(38.9%)、ALS以外では1人/9人(11%)。
TIV開始後59.1ヵ月で胆石症を認めている。男性 8人/15人(53.3%)、女性 2人/12人 (16.7%)。
(胆嚢炎)
観察群:胆石症→胆嚢炎 6人。無石性胆嚢炎 2人。
ALS群18人で、胆石症/胆嚢炎群 9人と非胆石症/胆嚢炎群 9人に年齢、性別、高コレステロール血症、ボディマス指数(BMI)、1日のカロリー摂取量とTIV年数に有意な差はなかった。
1例は急性胆嚢炎→敗血症で死亡。4例はPTGBDが必要であった。うち2例は後に腹腔鏡下胆嚢摘出術を受けている。
考察:
「寝たきり」は胆石症/胆嚢炎のリスクでない可能性あり←「寝たきり」は胆石症/胆嚢炎のリスクである可能性あり
「経管栄養」は胆石症/胆嚢炎のリスクでない可能性あり←「経管栄養」は胆石症/胆嚢炎のリスクである可能性あり
「TIV」は胆石症/胆嚢炎のリスクである可能性あり。
「ALS」は胆石症/胆嚢炎のリスクである可能性あり。
便秘やアドレナリン系交感神経系の機能亢進など、自律神経系の障害があることを示唆する報告がある。
腸管の蠕動運動低下は、胆汁のうっ滞や汚泥の形成を伴う収縮力の低下を引き起こす可能性がある。
交感神経の活性化は、脾臓の低灌流に大きく寄与し、胆汁うっ滞、スラッジ、胆石形成を伴う収縮力の低下を引き起こす可能性がある。
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Objective: We clarified the prevalence of cholelithiasis/cholecystitis in long-term tracheostomy invasive ventilation (TIV) patients in our hospital.
Methods: We investigated the occurrence of cholelithiasis/cholecystitis in twenty-seven TIV patients over the past eight years.
Results: There were ten patients with cholelithiasis/cholecystitis. The underlying disease was amyotrophic lateral sclerosis (ALS), except for 1 patient. Mean age was 56.2 ± 4.7 years and the average period to the attack of cholelithiasis/cholecystitis from TIV was 57.6 ± 15.1 months. Two patients of acute cholecystitis had acalculous cholecystitis. Five of the ten patients developed a severe state of cholecystitis and needed aggressive therapy.
Conclusion: The prevalence of gallstones, symptom prevalence of asymptomatic cholelithiasis, the percentage of acalculous cholecystitis of acute cholecystitis in TIV patients was higher than in the general population. Therefore, it may be possible that TIV is a risk for cholelithiasis/cholecystitis. Some of the ALS patients with long-term TIV develop severe cholelithiasis/cholecystitis, and those facts should be considered in our daily clinical practice.
目的:当院の長期気管切開術侵襲換気(TIV)患者における胆石症/胆嚢炎の有病率を明らかにした。
方法:過去8年間のTIV患者27名の胆石症・胆嚢炎の発生状況を調査した。
結果: 胆石症は10名であった。胆石症・胆嚢炎患者は10名であった。基礎疾患は筋萎縮性側索硬化症(ALS)であった。平均年齢は56.2±4.7歳、TIVから胆石症/胆嚢炎発症までの平均期間は57.6±15.1ヶ月であった。急性胆嚢炎では2名が無石性胆嚢炎を発症していた。10例中5例が重症胆嚢炎を発症し、積極的な治療が必要であった。
結論:TIV患者の胆石の有病率、無症候性胆石症の有病率、急性胆嚢炎の無石性胆嚢炎の割合は一般集団よりも高かった。したがって、TIVは胆石症/胆嚢炎のリスクとなる可能性がある。ALS患者の中には長期のTIV患者で重度の胆石症/胆嚢炎を発症する者もおり、そのような事実は日常の臨床でも考慮すべきである。
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筋萎縮性側索硬化症患者の生存率およびQOLに対する非侵襲的換気(NIV)の効果:無作為化比較試験
【目的】ALS患者でのNIVのQOLと生存率に対する効果を明らかにすること
【方法】El Escorial基準で確定的または可能性のあるALS患者を対象とした単一施設(ALSクリニック)での無作為化比較試験
MIPが予測値の60%未満、起坐呼吸、日中に高二酸化炭素血症に由来すると考えられる症状を有する患者。
→今回は有症状患者群での検討→開始時期の検討(→無症状、早期)
除外基準:NIVを現在使用中もしくは過去に使用経験がある、重篤な疾患の併存、75歳以上、何らかの手段を用いてもコミュニケーションがとれない。
NIV群と標準治療群にランダム化し割り付けている。
NIV群はResMed VPAP STIIを使用。血液ガス分析に基づいて設定は調整し、ケースごとに異なっている。
→今回はNIVの設定は評価していない→NIV設定の評価
インターフェイスもケースごとに選択されている。NIV群では球症状の軽度群と重度群でサブグループで評価している。
→今回はインターフェイスは評価していない→インターフェイスの評価
評価項目:
症状
%FVC、MIP・MEP、SNIP(マウスピースを加えられない場合は、マスクを使用)。
日中の眠気(Epworth Sleepiness Scale)
球症状の重症度スコア
(※)QOL(SF36)、睡眠関連のSAQLI、慢性呼吸疾患(CRQ) [SF36はALS患者のQOL評価に適しているか?]
(※)生存期間
評価時点:ランダム化時、1か月目、3カ月目、以後3カ月毎に評価(12ヵ月/死亡まで)
【結果】
対象は121人。19人が除外、10人が辞退。
92人が登録され、41人(NIV 22人、標準治療 19人)が割り付けられた。(図1)
NIV群では11人、標準治療群では10人が重度球障害があった。
NIV群:平均IPAP/EPAP 15/4 最大IPAP/EPAP 24/5 (軽度球障害群の方がIPAPは高かった)
軽度球障害:NIV使用時間 9.3時間(→277%へ増加)
重度球障害:NIV使用時間 3.8時間(→98%へ減少)
→NIVの容認性の検討
生存期間(NIV群 標準治療群)
219日 171日(軽度球障害:216日 11日、重度球障害:222日 261日)(表2)
(図2)
QOL
ベースラインの75%以上が維持できた期間はNIV群の方が長かった。(図3)
【結論】
NIV使用は生存期間、QOL、睡眠はいずれも改善した。
効果は睡眠>QOL>生存期間であった。
NIVは苦痛を長引かせるものではなく、QOLが良い状態を維持することができる。
生存期間延長効果はリルゾールよりも長い。
重度球障害のあるグループでは、NIVの恩恵は得られない。
→重度球障害群での検討
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Background: Few patients with amyotrophic lateral sclerosis currently receive non-invasive ventilation (NIV), reflecting clinical uncertainty about the role of this intervention. We aimed to assess the effect of NIV on quality of life and survival in amyotrophic lateral sclerosis in a randomised controlled trial.
Methods: 92 of 102 eligible patients participated. They were assessed every 2 months and randomly assigned to NIV (n=22) or standard care (n=19) when they developed either orthopnoea with maximum inspiratory pressure less than 60% of that predicted or symptomatic hypercapnia. Primary validated quality-of-life outcome measures were the short form 36 mental component summary (MCS) and the sleep apnoea quality-of-life index symptoms domain (sym). Both time maintained above 75% of baseline (T(i)MCS and T(i)sym) and mean improvement (microMCS and microsym) were measured.
Findings: NIV improved T(i)MCS, T(i)sym, microMCS, microsym, and survival in all patients and in the subgroup with better bulbar function (n=20). This subgroup showed improvement in several measures of quality of life and a median survival benefit of 205 days (p=0.006) with maintained quality of life for most of this period. NIV improved some quality-of-life indices in those with poor bulbar function, including microsym (p=0.018), but conferred no survival benefit.
Interpretation: In patients with amyotrophic lateral sclerosis without severe bulbar dysfunction, NIV improves survival with maintenance of, and improvement in, quality of life. The survival benefit from NIV in this group is much greater than that from currently available neuroprotective therapy. In patients with severe bulbar impairment, NIV improves sleep-related symptoms, but is unlikely to confer a large survival advantage.
背景:筋萎縮性側索硬化症の患者で現在非侵襲的人工呼吸(NIV)を受けている患者はほとんどおらず、この介入の役割についての臨床的な不確実性を反映している。我々は、無作為化比較試験において、筋萎縮性側索硬化症における生活の質と生存に対するNIVの効果を評価することを目的とした。
方法:102人の適格患者のうち92人が参加した。患者は2ヵ月ごとに評価され、最大吸入圧(MIP)が予測値の60%未満、起坐呼吸または症候性高二酸化炭素血症のいずれかを発症した場合にNIV群(n=22)または標準治療群(n=19)に無作為に割り付けられた。一次的に検証されたQOLアウトカム指標は、SF36メンタルコンポーネントサマリー(MCS)と睡眠時無呼吸症候群QOL指標症状ドメイン(sym)であった。ベースラインの75%以上に維持された時間(T(i)MCSおよびT(i)sym)と平均改善(microMCSおよびmicrosym)が測定された。
結果:NIVは全患者と良好な球機能のサブグループ(n=20)において、T(i)MCS、T(i)sym、microMCS、microsym、生存率を改善した。このサブグループでは、いくつかのQOLの指標で改善がみられ、生存期間の中央値は205日(p=0.006)で、この期間のほとんどでQOLが維持された。重度の球機能障害のサブグループではNIVは、microsymを含むいくつかのQOL指標を改善したが(p=0.018)、生存期間の延長は認められなかった。
考察:重度の球機能障害を伴わない筋萎縮性側索硬化症患者では、NIVはQOLの維持と改善により生存率を改善する。このグループでのNIVによる生存の有益性は、現在利用可能な神経保護療法による生存の有益性よりもはるかに大きい。重度の球機能障害を有する患者では、NIVは睡眠に関連した症状を改善するが、生存に大きな利点をもたらすとは考えにくい。
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3種類のスパイスでお肉を調理してくれました。
柔らかい( ゚Д゚)
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Non-invasive ventilation (NIV) has become an essential part of the treatment of amyotrophic lateral sclerosis (ALS) since 2006. NIV very significantly improves survival, quality of life and cognitive performances. The initial NIV settings are simple, but progression of the disease, ventilator dependence and upper airway involvement sometimes make long-term adjustment of NIV more difficult, with a major impact on survival. Unique data concerning the long-term adjustment of NIV in ALS show that correction of leaks, management of obstructive apnoea and adaptation to the patient's degree of ventilator dependence improve the prognosis. Non-ventilatory factors also impact the efficacy of NIV and various solutions have been described and must be applied, including cough assist techniques, control of excess salivation and renutrition. NIV in ALS has been considerably improved as a result of application of all of these measures, avoiding the need for tracheostomy in the very great majority of cases. More advanced use of NIV also requires pulmonologists to master the associated end-of-life palliative care, as well as the modalities of discontinuing ventilation when it becomes unreasonable.
Keywords: amyotrophic lateral sclerosis; drainage, postural; non-invasive ventilation; palliative care; sleep apnoea, obstructive.
非侵襲的換気(NIV)は、2006年以降、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療に不可欠なものとなっている。非侵襲的換気は、生存率、生活の質、認知機能を非常に大きく改善します。初期のNIV設定は簡単ですが、病気の進行、人工呼吸器への依存、上気道への関与などにより、NIVの長期的な調整が困難になり、生存率に大きな影響を与えることがあります。ALSにおけるNIVの長期的な調整に関する独自のデータは、リークの修正、閉塞性無呼吸の管理、および患者の人工呼吸器依存度への適応が予後を改善することを示している。換気以外の要因も人工呼吸の有効性に影響を与え、咳補助技術、過剰な唾液のコントロール、栄養補給など、様々な解決策が説明され、適用されなければならない。ALSにおける人工呼吸は、これらすべての手段を適用した結果、かなり改善され、非常に多くの症例で気管切開の必要性が回避されている。しかし、より高度な人工呼吸を行うためには、呼吸器内科医が終末期の緩和ケアや人工呼吸が不可能になった場合の人工呼吸の中止方法を習得する必要があると考えられる。
キーワード:筋萎縮性側索硬化症、ドレナージ、姿勢、非侵襲的換気、緩和ケア、閉塞性睡眠時無呼吸症候群。
523ページ途中からの抜粋
特定の換気モードが優れていることは証明されていない。患者にあらかじめ設定された量の空気を供給する容量制御換気と、補助的な圧力補助を行う圧制御換気との間には、有効性の点で差はないことが示されている[46]。
ボリュームアシストコントロール換気の欠点は、換気の感覚が硬いことと、リークへの補償がないことである。理論上の主な利点は、気道浄化を補助するために患者がエアスタッキングを行うことができることと、気道閉塞を克服することができることです。これは、侵襲的人工換気において好まれるモードである。高度な経験を積んだチームの中には、このモードをNIVに効果的に使用しているところもあり[46]、おそらく閉塞性イベントに対する有効性も高いと思われる(以下を参照)。プレッシャーアシストコントロール換気の主な利点は、患者にとってより快適であることと、さらに重要なのは、漏れを補償することである。プレッシャーアシストコントロール換気気は、人工呼吸器に依存している患者であっても、NIVに適したモードである。
10 年間の追跡調査を行った大規模な患者コホートでは、プレッシャーアシストコントロール換気気に有利な生存期間の差が観察されています(プレッシャーアシストコントロール換気気では +13 ヶ月22 、ボリュームアシストコントロール換気では +10 ヶ月[47])が、地域や文化の違いなど他の要因がこの所見を説明していると思われます。市販されているすべてのマスクが使用できます。鼻マスク換気は、より自然な加湿を可能にし、発声を可能にし、閉塞性無呼吸の誘発率を低下させる[48](以下を参照)。意図的なリークを伴うシングル回路を用いた換気では、呼気の際にマスクのリークが必要であり、マスクの選択の幅が広がり、よりシンプルな回路を使用できるという利点がある[49]。 呼気弁換気では、ノーリークマスクの使用が必要である。最近、侵襲的人工換気で治療を受けているALS患者(すなわち、より進行した疾患[50])に呼気弁回路を使用すると、同じ有効性でもエラー率が高くなる(アクティブ回路では85%、パッシブ回路では30%、P < 0.001)ことが報告されている。
セキュリティシステムを備えたハーネスとマスクは、運動障害のある患者、特にALS患者が緊急時にマスクを取り外す必要がある場合にも有効である。適切なマスクが入手できない場合には、作業療法士による調整を検討すべきである[50] (図2)。
一般に、NIVを開始する際には、低レベルの吸気圧サポートで十分である。半制御圧力モード(バックアップ周波数を備えた自発的モード)が好ましく、ALSでは自発的モードよりも効果的である[51]。
その後、日中および夜間の正常なPaCO2を得るための十分な吸気補助を確保するために、人工呼吸器の設定を調整することができる。初期設定値は表2のとおりで、患者のニーズと症状に合わせて人工呼吸の最初の数分間で調整しなければならない。人工呼吸器の設定は、人工呼吸を開始してから数時間および数日間にわたって継続的に調整し、最適な設定を得るためには通常3〜5日を要します。人工呼吸の有効性は、1ヵ月後に評価され、その後3ヵ月ごとに見直されるべきである[52] 最適な人工呼吸を確保するために通常必要とされる設定を表1に示す。これらの設定はそれ自体が目的ではなく、NIVの質の高いモニタリングに基づいて適応されるべきである(以下を参照)。
(初期設定と進行に伴う変更点)
(調整方法)
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ICUにおける高二酸化炭素血症患者に対するAVAPSとAVAPS-AEの効果の比較
【仮説】AVAPS-AEの方がAVAPSより短時間でPaCO2を低下させることが出来る。
【方法】2012/10-2014/9。
(トルコの)大学病院ICU入室した患者で急性高二酸化炭素血症(PaCO2>55mmHg)を呈した患者。
ICUデータベースからスクリーニング。
標準化されたNIVと治療プロトコルに基づいて、プロスペクティブに収集・記録されたデータをレトロスペクティブに評価。
18歳未満、致死的疾患、挿管による呼吸換気の適応は除外。
全例トリロジー100、フルフェイスマスクを使用。
AVAPS:IPAP:EPAP+4hPa〜30hPa、EPAP:5-8hPa(ICU医師の判断で途中で最大+2hPa)
AVAPS-AE:IPAP:PS 5〜(15-25)hPa(最大IPAP 25-35hPa)、EPAP:5〜15hPa
ライズタイム3、目標一回換気量6〜8mL/?(標準体重)、バックアップ呼吸数14/分
低酸素(SpO2<92%、PaO2<60mmHg)の場合は酸素投与を追加。
血液ガス分析に影響するために利尿剤使用の有無を記録。
一次アウトカム:PaCO2の低下量と低下の時期(低下までにかかった時間)
ベースライン(入室時のPaCO2)より10%の減少、10mmHgの減少、開始後6時間以内の減少、開始後4日以内の減少
二次アウトカム:ICU在室期間
【結果】
AVAPS-AE(第1群/28人)とAVAPS(第2群/22人)に分けて評価
属性に群間差は無かった。(表1)
開始後6時間では第1群(AVAPS-AE)の方が、PaCO2の低下(率、幅)が大きかった。
PaCO2低下までにかかる時間は第1群(AVAPS-AE)の方が短かった。(表2)
第1群(AVAPS-AE)の方が最大EPAP、VT、リークが高かった。(表4)
【考察】
AVAPS-AEとAVAPSを比較すると、AVAPS-AEの方が換気が良い(PaCO2低下する)。
AEモードや自動調整CPAPは閉塞性睡眠時無呼吸症候群にこれまで使用されてきた。
1日中、上気道閉塞をきたすことは少なく、EPAPは状態に応じて調整する必要があるが、手動で頻繁に調整することは難しい。
ICU入室期間は差がなかった。
AVAPS-AEは安全性に問題はなかった。
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あまりの綺麗さに📸
写真は蕾ですが花が咲くと緑色から白色に変わるそうです
品種:アリストロメリア
アリストロメリアにしては・・・??新しい品種なのかもしれませんね
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Auto-titrating noninvasive ventilation (NIV) has been developed as a new mode applying variable expiratory-positive airway pressure (EPAP) in addition to variable inspiratory pressures (IPAP), both to deliver targeted tidal volume (VT) and to eliminate upper airway resistance. The purpose of this study is to evaluate whether NIV with auto-titrating mode will decrease more PaCO2 within a shorter time compared to volume-assured mode in hypercapnic intensive care unit (ICU) patients. The hypercapnic respiratory failure patients treated with average volume assured pressure support- automated EPAP mode (group1) were compared with those treated with average volume-assured pressure support mode (group2). Two groups were matched with each other according to baseline diagnoses, demographic characteristics, arterial blood gas values, target VT settings and daily NIV usage times. Built-in software was used to gather the ventilatory parameters. Twenty-eight patients were included in group 1, and 22 in group 2. The decrease in PaCO2 had been achieved within a shorter time period in group 1 (p < 0.05). This response was more pronounced within the first 6 h (mean reduction in PaCO2 was 7 ± 7 mmHg in group 1 and 2 ± 5 mmHg in group 2, p = 0.025), and significantly greater reductions in PaCO2 (18 ± 11 mmHg in group 1 and 9 ± 8 mmHg in group 2, p = 0.008) and plasma HCO3 levels (from 32 to 30 mEq and from 35 to 35 mEq, p = 0.007) took place within first 4 days. While mean IPAP was similar in both groups, maximum EPAP, mean VT and leak were significantly higher in group 1 than in group 2 (p < 0.05). Results of this preliminary study suggest that, this new auto-titrating NIV mode may provide additional benefit on volume-assured mode in decreasing PaCO2 more efficiently and rapidly in hypercapnic ICU patients.
Keywords: AVAPS-AE; Emergency medicine; Hypercapnic respiratory failure; ICU; Noninvasive ventilation.
自動調整式(AVAPS-AE)非侵襲的換気(NIV)は、目標とする一回換気量(VT)を得て上気道抵抗を除去するために、可変吸気圧(IPAP)に加えて可変呼気陽圧(EPAP)を適用する新しいモードとして開発された。本研究の目的は、高二酸化炭素血症の集中治療室(ICU)患者において、自動調整モード(AVAPS-AE)が容積確保モード(AVAPS)に比べて短時間でより多くの PaCO2 を減少させるかどうかを評価することである。高二酸化炭素性呼吸不全患者を平均的な容積保証圧力支持自動化EPAPモード(AVAPS-AE)で治療した患者(グループ1)と平均的な容積保証圧力支持モード(AVAPS)で治療した患者(グループ2)を比較した。ベースライン診断、人口統計学的特徴、動脈血ガス値、目標VT設定、1日のNIV使用時間に応じて2つのグループをマッチングさせた。人工呼吸パラメータの収集には内蔵ソフトウェアを使用した。PaCO2の減少は、第1群ではより短い期間で達成された(p < 0.05)。この反応は最初の6時間でより顕著になり(PaCO2の平均減少は第1群で7±7mmHg、第2群で2±5mmHg、p=0.025)、PaCO2の有意な減少(第1群で18±11mmHg、第2群で9±8mmHg、p=0.008)と血漿HCO3レベルの減少(32から30mEq、35から35mEq、p=0.007)は最初の4日以内に起こった。平均IPAPは両群で同程度であったが、最大EPAP、平均VT、リークは第1群の方が第2群よりも有意に高かった(p<0.05)。今回の予備研究の結果から、この新しい自動滴定NIVモードは、高二酸化炭素血症ICU患者のPaCO2をより効率的かつ迅速に減少させる上で、容量確保モードに比べてさらなる利点をもたらす可能性が示唆された。
キーワード AVAPS-AE; 救急医療; 高二酸化炭素呼吸不全; ICU; 非侵襲的人工呼吸。
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小倉先生はもう夏スタイルです
理事長からスタッフヘ💛
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豊中駅近くのケーキ屋さん
大きくて食べきれないかと思いましたが
あっさりした味でした
これは・・・年末
理事長からスタッフヘ🎅
伊藤先生から🍰
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高齢者における皮下輸液の弊害と利点 システマティックレビューとメタアナリシス
【はじめに】
脱水症は、高齢患者において一般的であり、潜在的に危険な状態である。加齢の特徴は、喉の渇きの感覚の低下である。加齢に伴う腎臓の尿を濃縮する能力の低下により、その影響が増大する 。
経口補水が不十分な場合には、輸液が必要である。
大量の輸液が可能であり、薬剤を同時に投与できるため、静脈内(IV)輸液が一般的な選択である。しかし代替の選択肢として、皮下(SC)輸液があり、これはSCスペースに液体を注入して血流に吸収させるものである。
この忘れがちな方法は、軽度から中等度の脱水または脱水の危険性がある老年期患者における非経口水分補給の簡単で安全な方法として、ここ数十年で報告されている。
これらの研究にもかかわらず、SC水分補給はまだ十分に利用されていないと報告されている。
ラジオアイソトープ研究の結果によると、皮下に注入された液体は1時間以内に循環系に到達する。
したがって、輸液効果はSCとIV注入された液体の間で類似しているはずであるが、SC注入の場合にはわずかな遅延が生じる可能性がある。
IVとSCの水分補給の間には、副作用のリスクに臨床的に関連した違いがあるかもしれない。
我々の経験では、副作用のリスクがSC輸液の使用が制限される主な理由であるように思われる。
【方法】
一般的なシステマティックレビュー、メタアナリシス(2つ以上の論文で採用されている項目で評価)の方法
検索したキーワード:
hypodermoclysis(皮下輸液)
subcutaneous, rehydration(皮下輸液)
fluid therapy(輸液療法)
fluid administration(輸液投与)
infusions(点滴)
solutions(溶液)
dehydration(脱水)
hypovolemia(循環血液量低下)
fluid resuscitation(蘇生輸液?)
【結果】
キーワード検索で5742+3本を抽出。
最終的に31論文(29研究)を採用
7 RCTs
1 case-control study
11 prospective cross-sectional studies
6 retrospective cross-sectional studies
4 case reports
6論文でメタアナリシスを実施。
(図1)
(副作用・有害事象)
[全体]
6本のRCTと13本の観察研究(バイアスリスクの少ない4本のRCTと4本の観察研究)での評価)
SC vs IV:53件/1000回( 90件/1000件) vs 130件/1000回
内容は(図3)に提示。(表2)
(重篤なもの)
SC vs IV:2.2件/1000回( 3.7件/1000件) vs --件/1000回
(86歳の痩せた女性で認められた盲腸穿孔、壊死性紅斑)
(効果)
[脱水の改善]
各研究で共通の指標が評価項目に設定されていなかった。
血清浸透圧はメタアナリシスできる程度のサンプル数があった。その他は数が少なかった。
血清浸透圧はIVの方が、SCよりも有意に低下していた。(表2)
他にクレアチニン値、尿素値、患者の不快感、Barthelスコアが採用されていたが、いずれもIVとSCは差がなかった。
[死亡率]
SCとIVでは差はなかった。(表2)
[動揺?不穏?(agitation)]
SCの方がIVよりも少なかった。(表2)
(実施)
[輸液量]
SCの方がIVより少なかった。(表2)
[刺入にかかった時間]
SCの方がIVよりも短時間で刺入出来た。(表2)
【結論】
SC輸液はIVと比較して、実施にかかる時間が短く、動揺/不穏リスクが低い。
SC輸液は浸透圧を下げる効果が弱く、輸液量が少ない。
死亡率との関連性は示されいない。
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?A STUDY ON EFFICACY OF HYDRATION ADMINISTERED BY SUBCUTANEOUS INFUSION IN GERIATRIC PATIENTS(2018)
?Is hypodermoclysis suitable for frail Chinese elderly?(2008)
も併せて読んでおいてください。
Harms and Benefits of Subcutaneous Hydration in Older Patients Systematic Review and Meta-Analysis(2020)
Objective: To review all available original publications on the harms and benefits of subcutaneous (SC) hydration in older patients.
Design: Systematic review and meta-analysis.
Participants: All studies on SC hydration in older patients without restrictions on design or language.
Measurements: The Medline, Embase, CINAHL, Cochrane Central Register of Controlled Trials, and Web of Science databases and trial registries were searched from inception to November 5, 2019, and two reviewers independently extracted the data and assessed the risk of bias of individual outcomes.
Results: Thirty-one publications from 29 studies met the eligibility criteria. The data from six randomized controlled trials were used for the meta-analyses. The subgroup analysis including only the studies with the lowest risk of bias showed that SC hydration was associated with fewer adverse effects than intravenous (IV) hydration (risk ratio (RR) = 0.69; 95% confidence interval (CI) = 0.53-0.88; P = .003; n = 4; I2 = 0.0%; 545 infusions in each group). In absolute numbers, patients treated with SC hydration had an incidence rate of 90 adverse effects per 1,000 infusions versus 130 adverse effects per 1,000 infusions (95% CI = 102-169) with IV hydration. Secondary outcomes comparing IV with SC hydration showed that SC was 3.2 minutes faster to set up and markedly reduced the risk of agitation (RR = 0.42; 95% CI = 0.22-0.79; P = .007; I2 = 65%; n = 3); however, SC hydration delivered a lower volume of fluid and was less efficient at reducing serum osmolality (s-osmolality).
Conclusions: SC hydration is safer than IV hydration and potentially reduces the risk of agitation, but it is less effective. SC hydration should be available as an alternative to IV hydration when treating older patients for mild-to-moderate dehydration. More high-quality studies are needed in the field to increase the confidence in the estimates.
Keywords: hydration treatment; hypodermoclysis; meta‐analysis; older patients; systematic review.
目的。高齢患者における皮下(SC)輸液の有害性と有益性に関する利用可能なすべての原著論文をレビューすること。
デザイン。システマティックレビューおよびメタアナリシス。
参加者。デザインや言語に制限のない高齢患者における皮下輸液に関するすべての研究。
測定法。Medline、Embase、CINAHL、Cochrane Central Register of Controlled Trials、Web of Scienceのデータベースと試験登録を開始から2019年11月5日までに検索し、2人のレビュアーが独立してデータを抽出し、個々のアウトカムのバイアスのリスクを評価した。
結果は以下の通り。29試験からの31の出版物が適格基準を満たした。メタアナリシスには、6件の無作為化比較試験のデータを用いた。バイアスのリスクが最も低い研究のみを含むサブグループ解析では、SC輸液は静脈内(IV)輸液よりも副作用が少ないことが示された(リスク比(RR)=0.69;95%信頼区間(CI)=0.53-0.88;P=0.003;n=4;I2=0.0%;各群545回の輸液)。絶対数では、SC輸液を投与された患者では、1,000回の輸液あたり90回の副作用の発生率が、IV輸液では1,000回の輸液あたり130回の副作用の発生率(95%信頼区間(CI)=102〜169)であった。IV輸液とSC輸液を比較した副次的転帰では、SC輸液の方がセットアップ時間が3.2分早く、不穏のリスクが著しく減少した(RR = 0.42;95%CI = 0.22-0.79;P = 0.007;I2 = 65%;n = 3);しかしながら、SC輸液の方が輸液量が少なく、血清浸透圧を低下させる効率が低かったことが示された。
結論。SC輸液は点滴よりも安全であり、不穏のリスクを軽減する可能性があるが、効果は低い。高齢者の軽度から中等度の脱水症の患者を治療する際には、点滴に代わる水分補給としてSC輸液が利用できるようにすべきである。推定値の信頼性を高めるためには、より質の高い研究が現場で必要である。
キーワード:補液;皮下輸液;メタ解析;高齢者;システマティックレビュー。
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(http://www.hkag.org/Publications/AJGG/v3n1/p49_Letter200716.pdf)
フレイル状態にある中国人高齢者におくえる皮下輸液と静脈内輸液の有効性と安全性の評価
【研究方法】
香港の病院( Fung Yiu King Hospital.)で、2002年7月から2005年1月にかけて実施されている。
(対象)
57人
65歳以上(平均85歳、66-104)
(調査項目)
一次アウトカム
臨床的改善(全般的な改善、または嗜癖や経口摂取量の改善)または臨床検査値の改善を認めた場合を有効した。
臨床検査値は、血清ナトリウム値、尿素/クレアチニン比の変化を測定。
輸液開始前(1日目)と輸液開始3日目に採取した静脈血液中の値を測定した。各群25人づつで実施。
副次的アウトカム
両群の輸液部位を注意深く観察し、発赤、蜂窩織炎、局部的な大規模な水腫(直径10cmを超える)、疼痛、血腫などの局所合併症がないかを確認した。
カテーテル抜去の発生、輸液時間、輸液量、カテーテル交換の頻度を比較した。
その指標となる入院期間中の両群の最終死亡率も比較した。
(手順)
57人の対象者を皮下輸液(SC)群と静脈内輸液(IV)群に無作為割付。
皮下輸液は皮膚表面に対して30度の角度で皮下組織に挿入された22ゲージのバタフライ針を用いて実施された。
0.9%塩化ナトリウムまたは0.45%塩化ナトリウム・ブドウ糖2.5%溶液のみを使用した。
輸液部位は、腹部の側方低面を選択した。
皮下輸液の注入の最大速度は、1日あたり1.5リットルであった。
バタフライニードルは48時間後または局所合併症が発生した場合に交換し、皮下輸液部位を変更した。
静脈内輸液には、18〜22ゲージのアンギオキャスを使用し、48時間後または局所合併症が発生した場合には、輸液部位と針を交換した。
輸液の種類と速度は皮下輸液と同じであった。
【結果】
皮下輸液(SC)群29人、静脈内輸液(IV)群27人。
臨床的改善は69%(SC群) vs 78%(IV群)
臨床検査での変化。SC群、IV群ともに血清ナトリウム値は低下した。尿素/クレアチニン比はIV群では低下しているが、有意なものではない。SC群では有意に低下している。
SC群とIV群の間では、合併症、カテーテル抜去の比率、死亡の割合に有意な差はなかった。輸液の持続時間、平均輸液量、アドホックカテーテル交換回数も両群で同様であった。
【結論】
SCとIVは有効性と安全性に差は無かった。
]]>(https://openaccess.biruni.edu.tr/xmlui/handle/20.500.12445/711#sthash.tDQco4r7.t0BThPk5.dpbs)
皮下輸液は液体が皮下組織から拡散(diffusion)と灌流(perfusion)により循環系に吸収されるという原理に基づいている。
1865年に初めて行われたとされており、論文の初出は1907年である。
経口摂取が困難な軽度〜中等度の脱水を認めている認知症高齢者の水分補給として静脈内輸液と皮下輸液の快適性と利便性を比較した無作為化比較試験。
【研究方法】
トルコ・イスタンブールにある41床の民間療養病院(private long-stay geriatric care unit)で実施されている。
(対象)
30人
65歳以上
嚥下障害はないが1日の水分摂取量1000mL未満で非経口での水分補給が必要
軽度〜中等度の脱水症を認めていたか脱水症のリスクが高い
・皮膚の乾燥、意識混濁、濃縮尿(dark urine, scented urine)、脱力感、食欲不振、過睡眠
・クレアチニン値、ナトリウム値の上昇
感染症、急性の脱水症、皮膚障害、浮腫、経口摂取を行わずに点滴・経管栄養を行っている患者は除外されている。
(調査項目)
対象者のステータス
輸液中・輸液後の併発症(浮腫、発赤、出血、不穏(agitation))
必要とした医療材料
処置にかかった時間
輸液前後での尿の濃度、pH値、バイタルサイン
(手順)
30人の対象者全員に皮下輸液(SC)と静脈内輸液(IV)を実施。
どちらを先に行うかは無作為化している(15人づつを割付)。
?SC3回→IV3回 ?IV3回→SC3回
1回あたりの投与は生理食塩水1000mL、SCは125mL/時間、IVは記載なし
SCは21〜23GのSC用バタフライ針を使用を用いて腹部を穿刺、IVは記載なし
【結果】
全員、アルツハイマー型または他のタイプの認知症あり。
性別、食事方法、栄養摂取ルート、水分摂取、移動の状態は表1に示す。
副作用は表2にまとめる。
初回の刺入部位の発赤と毎回、不穏、出血の頻度はIVの方がSCよりも高かった(p<0.01)。
投与方法の評価を表3にまとめる。
SCの方がIVと比べてカテーテル使用本数は少なく、刺入にかかった時間は短かった(p=0.001)。
輸液に要した時間はSCの方が長かった。
【考察】
これまでの報告からSCの潜在的な局所副作用としては、浮腫、発赤、疼痛、斑状出血などが挙げられている。いずれもIVよりもリスクが少ないと考えられている。
SCの浮腫は輸液終了後、数時間以内に消失している。
SCの方がIVよりも忍容性が高いと考えられた。
【結論】
SCの方がIVよりも副作用が少なく、コスト、忍容性の面でも優れていると考えられる。
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筋萎縮性側索硬化症患者における高カロリー経腸栄養:無作為化二重盲検プラセボ対照第2相試験
[方法]
ALSにおける高脂肪/高カロリー食対最適栄養療法臨床試験は、治験責任医師が主導した第II相、プロスペクティブ、二重盲検、プラセボ対照、無作為化、多施設共同臨床試験。
3年間(2009年12月〜2012年11月)かけて、参加した12のALSセンターのうち10施設から経皮経腸栄養を受けているALS患者が参加。
疾患が進行していること、プレスタディの経管栄養に耐えられないこと、移動や栄養補給を介護者に依存していること、体重増加を恐れていること、生存期間が限られていること、ホスピスサービスを受ける資格があることなどの理由から、参加者は少なかった。
参加者は、3つの食事介入のうちの1つに1:1:1でランダムに割り付け。
?体重安定を目標としたアイソカロリー食を用いたカロリー交換(コントロールまたはCntl)
?中程度の体重増加を目標とした高炭水化物、高カロリー食(高炭水化物/高カロリー食またはHC/HC)
?中程度の体重増加を目標とした高脂肪カロリー食(高脂肪/高カロリー食またはHF/HC)
2つのレベルの栄養支持を定義するために、身体活動のために調整された間接熱量計を用いてエネルギー必要量を推定した:
?コントロール群、および??の高カロリー介入群(修飾脂肪含有量の有無にかかわらず)。
安静時エネルギー消費量(MREE)を測定し、短期的な試験期間から活動係数、エネルギー必要量(MREE*活動係数)を決定。
推定エネルギー必要量の100%を置き換えるためにJevity 1.0(アボットラボラトリーズ、アボットパーク、イリノイ州)を処方。
??群ではJevity 1.5またはOxepa(アボット)を使用して推定エネルギー必要量の約125%を摂取し、週に約0.5kgの体重増加を目標とするようにデザイン。
オキセパには、オメガ3系脂肪酸のエイコサペンタエン酸とγ-リノレン酸を含む脂肪由来のカロリーがジェビティ製品の29%に対し、55%含まれる。
タンパク質(17%)からのカロリーのパーセントは、すべての栄養剤で同じ。
90%以上摂取していても、体重が減少した場合には栄養量を増量。
PEG挿入後の平均生存期間が4.5〜8ヵ月であることから、研究介入は4ヵ月間となるように設計。
研究活動は4.5〜5ヵ月間に5回の対面訪問。
主要アウトカム
安全性と忍容性。
有害事象(AE)および重篤な有害事象(SAE)
不耐性は「介入期間中の4ヵ月間に規定の試験食の80%以上」を遵守されない場合と定義。
二次代謝アウトカム
MREEと体重は対面式訪問のたびに測定。
毎週自宅で体重を測定。
脂肪質量および除脂肪体重(LBM)はベースラインおよび4ヵ月目に測定された。
空腹時脂質、βヒドロキシ酪酸、アルブミン、プレアルブミン、インスリン、レプチン、インターロイキン-6(IL-6)、および高感度C反応性蛋白(hs-CRP)を測定。
副次的な有効性のアウトカム
FVCは訪問のたびに測定。ベースラインと4ヵ月目にALS機能評価尺度(ALSFRS-R)を測定。
[結果]
3年間(2009年12月〜2012年11月)に、合計28人のALS患者がスクリーニングされ、24人が登録。
?6人(←7人)、?8人(←9人)、?6人(←8人)
?群でALSFRS-Rで高かった。
?群で男性が多く、球発症が少なく、コレステロールが高かったが有意差はなかった。
?群ではベースラインBMIが低く、年齢が低く、診断後の期間は短く、NIVを使用している参加者が少なかったが有意差はなかった。
安全性と忍容性
有害事象による中止 ?3人、?0人、?1人
有害事象数 ?42+9、?24+0、?49+3(AE+SAE)
4ヵ月終了例 ?1人、?7人、?5人
高二酸化炭素血症、糖尿病はなかった。
二次代謝アウトカム
?推定エネルギー必要量の1.21±0.26倍、0.11kg/月の体重増加
?推定エネルギー必要量の1.54±0.33倍、0.39kg/月の体重増加
?推定エネルギー必要量の1.51±0.33倍、0.11kg/月の体重減少
ベースラインと4カ月目に測定できた11人の参加者では
体重増加群では脂肪増加(2.23±2.25?)、除脂肪体重増加(0.17±1.29?)
体重減少群では脂肪増加(0.39±0.35?)、除脂肪体重減少(1.61±0.99?)
副次的な有効性のアウトカム
死亡 ?3人、?0人、?1人 試験食中止後1ヵ月以内の死亡、全例呼吸不全による
ALSFRS-R低下 ?2.17/月、?1.06/月、?1.59/月 有意差なし
CAFS ?6.0 ?14.2 ?9.3 ?は?と有意差あり、?は?との有意差なし
FVC低下 ???ともに差はない。
[考察]
体重増加を目的とした高カロリー食は有害事象の可能性は低い。
高炭水化物高カロリー食の成績が良かった。
体重減少は筋肉量の減少が中心。
これまでの研究から脂肪からのカロリーが含まれる方が体重は増加したとの既報があり、Oxepa(脂肪55%)を使用した?群が最も体重増加に効果的であるとの仮説を立てていた。
本研究では?群は推定エネルギー必要量の174%まで増量しても、仮説に反して体重は減少した。
?群は?群と比較して消化器系副作用症状が強く、耐用性が低いことが原因と考えられる。
体重増加による高二酸化炭素血症、糖尿病、血管イベントの増加は認められなかった。
サンプルサイズが小さい、進行期(病初期より体重を20%程度低下した時期での開始)という問題点がある。
Background: Amyotrophic lateral sclerosis is a fatal neurodegenerative disease with few therapeutic options. Mild obesity is associated with greater survival in patients with the disease, and calorie-dense diets increased survival in a mouse model. We aimed to assess the safety and tolerability of two hypercaloric diets in patients with amyotrophic lateral sclerosis receiving enteral nutrition. Methods: In this double-blind, placebo-controlled, randomised phase 2 clinical trial, we enrolled adults with amyotrophic lateral sclerosis from participating centres in the USA. Eligible participants were aged 18 years or older with no history of diabetes or liver or cardiovascular disease, and who were already receiving percutaneous enteral nutrition. We randomly assigned participants (1:1:1) using a computer-generated list of random numbers to one of three dietary interventions: replacement calories using an isocaloric tube-fed diet (control), a high-carbohydrate hypercaloric tube-fed diet (HC/HC), or a high-fat hypercaloric tube-fed diet (HF/HC). Participants received the intervention diets for 4 months and were followed up for 5 months. The primary outcomes were safety and tolerability, analysed in all patients who began their study diet. This trial is registered with ClinicalTrials.gov, number NCT00983983. Findings: Between Dec 14, 2009, and Nov 2, 2012, we enrolled 24 participants, of whom 20 started their study diet (six in the control group, eight in the HC/HC group, and six in the HF/HC group). One patient in the control group, one in the HC/HC group, and two in the HF/HC group withdrew consent before receiving the intervention. Participants who received the HC/HC diet had a smaller total number of adverse events than did those in the other groups (23 in the HC/HC group vs 42 in the control group vs 48 in the HF/HC group; overall, p=0.06; HC/HC vs control, p=0.06) and significantly fewer serious adverse events than did those on the control diet (none vs nine; p=0.0005). Fewer patients in the HC/HC group discontinued their study diet due to adverse events (none [0%] of eight in the HC/HC group vs three [50%] of six in the control group). During the 5 month follow-up, no deaths occurred in the nine patients assigned to the HC/HC diet compared with three deaths (43%) in the seven patients assigned to the control diet (log-rank p=0.03). Adverse events, tolerability, deaths, and disease progression did not differ significantly between the HF/HC group and the control group. Interpretation: Our results provide preliminary evidence that hypercaloric enteral nutrition is safe and tolerable in patients with amyotrophic lateral sclerosis, and support the study of nutritional interventions in larger randomised controlled trials at earlier stages of the disease. Funding: Muscular Dystrophy Association, National Center for Research Resources, National Institutes of Health, and Harvard NeuroDiscovery Center.
背景:筋萎縮性側索硬化症は、治療法の選択肢が少ない致死的な神経変性疾患である。軽度の肥満はこの疾患の患者の生存率の向上と関連しており、マウスモデルではカロリーの高い食事が生存率を向上させていた。経腸栄養を受けている筋萎縮性側索硬化症患者を対象に、2 種類の高カロリー食の安全性と忍容性を評価することを目的とした。
方法:この二重盲検プラセボ対照無作為化第 2 相臨床試験では、米国の参加施設から筋萎縮性側索硬化症の成人を登録した。対象者は18歳以上で、糖尿病や肝臓・心血管疾患の既往歴がなく、すでに経管栄養を受けていた。コンピュータで作成した乱数のリストを用いて、3つの食事介入のうちの1つに参加者(1:1:1)をランダムに割り付けた:体重維持を目的とした栄養食(コントロール)、体重増加を目的とした高炭水化物高カロリー食(HC/HC)、または高脂肪高カロリー食(HF/HC)を用いている。参加者は4ヵ月間、介入食を受け、5ヵ月間追跡調査を行った。主要アウトカムは安全性と忍容性であり,介入食を開始した全患者を対象に分析した.この試験はClinicalTrials.gov、番号NCT00983983に登録されている。
結果:2009年12月14日から2012年11月2日までの間に、24名の参加者を登録し、そのうち20名が介入食を開始した(対照群6名、HC/HC群8名、HF/HC群6名)。対照群1名、HC/HC群1名、HF/HC群2名は介入を受ける前に同意を撤回した。HC/HC食を受けた参加者は、他の群と比較して有害事象の総数が少なく(HC/HC群23例、対照群42例、HF/HC群48例、全体、p=0.06;HC/HC群対対照群、p=0.06)、対照群と比較して重篤な有害事象が有意に少なかった(1例、9例、p=0.0005)。有害事象が原因で介入食を中止した患者は、HC/HC群では8人中1人もいなかった(HC/HC群では8人中0%)のに対し、対照群では6人中3人(50%)であった)。5ヵ月間の追跡期間中、HC/HC群に割り付けられた9人の患者では死亡は認められなかったが、対照群に割り付けられた7人の患者では3人(43%)の死亡が認められた(log-rank p=0.03)。有害事象、忍容性、死亡、病勢進行は、HF/HC群と対照群で有意差はなかった。解釈。我々の結果は、筋萎縮性側索硬化症患者において高カロリー経腸栄養が安全で忍容性があることを示す予備的な証拠を提供し、より早期の段階で大規模な無作為化比較試験での栄養介入の研究を支持するものである。
資金調達。筋ジストロフィー協会、国立研究資源センター、国立衛生研究所、ハーバード・ニューロディスカバリーセンター。
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McGeachan AJ, Hobson EV, Al-Chalabi A, Stephenson J, Chandran S, Crawley F, Dick D, Donaghy C, Ellis CM, Gorrie G, Hanemann CO, Harrower T, Jung A, Malaspina A, Morrison KE, Orrell RW, Talbot K, Turner MR, Williams TL, Young CA, Shaw PJ, McDermott CJ. A multicentre evaluation of oropharyngeal secretion management practices in amyotrophic lateral sclerosis. Amyotroph Lateral Scler Frontotemporal Degener. 2017 Feb;18(1-2):1-9. doi: 10.1080/21678421.2016.1221433. Epub 2016 Aug 31. Erratum in: Amyotroph Lateral Scler Frontotemporal Degener. 2017 Feb;18(1-2):152. PMID: 27579520.
Failure to clear oral secretions can be debilitating for patients with amyotrophic lateral sclerosis (ALS), but the treatment of this symptom is poorly defined and there is no consensus on best practice. The objective of this study was to identify the treatments that are commonly prescribed, and to describe how experienced clinicians manage a patient with treatment resistant symptoms. Twenty-three clinicians were approached, of which 19 from 16 centres across the UK provided case report forms for a total of 119 ALS patients identified as having problematic oral secretions. The use of five anticholinergics, salivary gland botulinum toxin injections, conservative management approaches and carbocisteine were reported. Of the 72 patients who were evaluated following the initiation of a first anticholinergic, 61% had symptomatic improvement. Only 19% of patients achieved symptomatic improvement with the use of an alternative anticholinergic when an initial anticholinergic achieved no symptomatic improvement. Problems with thick and thin secretions often coexisted, with 37% of patients receiving treatment for both types of problem. In conclusion, a variety of treatment options are employed by expert clinicians for problematic oral secretions in ALS patients. The variation in management highlights the need for further prospective research in this area.
Keywords: Secretion management; anticholinergics; botulinum toxin; sialorrhoea.
口腔内分泌物を適切に対処できないと筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者の消耗するが、この症状の治療法は確定されておらず、ベストプラクティスに関するコンセンサスは得られていない。本研究の目的は一般的に処方されている治療法を特定し、治療抵抗性の症状を持つ患者を経験豊富な臨床医がどのように管理しているかを説明することであった。23名の臨床医にアプローチし、そのうち英国の16のセンターから19名の臨床医が、口腔内分泌物に問題があると同定された合計119名のALS患者の症例報告書を提出した。5種類の抗コリン薬、唾液腺へのボツリヌストキシン注射、保存的管理法、カルボシステインの使用が報告された。最初の抗コリン薬の開始後に評価された72人の患者のうち、61%に症状の改善がみられた。最初の抗コリン薬で症状の改善が得られなかった場合、代替抗コリン薬を使用しても症状の改善が得られたのは19%の患者のみであった。分泌物の濃さと薄さの問題はしばしば併存しており、37%の患者が両方のタイプの問題に対して治療を受けていた。結論として、ALS患者の口腔内分泌物の問題に対しては、専門の臨床医によって様々な治療法が採用されている。このような治療法の多様性から、この分野での前向きな研究が必要であることが明らかになった。
キーワード 分泌物管理、抗コリン剤、ボツリヌス毒素、シアルロレア
【序】
ALS患者の約50%は口腔内分泌物(主に唾液)の問題に悩まされている。
臨床医(主に神経内科医)を対象とした調査では、口腔内分泌物の問題に悩んでいるALS患者の42%で、コントロール不良であると考えている。
現在、英国ではエビデンスに基づいたガイドラインがないために、臨床医は個々の経験に基づいた治療を行っている。
英国内の臨床医が、経験を共有するためのプラットフォームを作成。
今回の研究では、
- 口咽頭分泌の問題を管理するためにどのような治療法が使われていたか。
- 異なる治療法をどのように組み合わせて使用したか。
- 初期管理に抵抗性のある症状を有する患者における治療アプローチ。
- 分泌物問題の治療を受けている患者における副作用の種類と影響。
が調査されている。
【研究の概要】
レトロスペクティブなコホート研究(?)。
口腔内分泌物の問題を、?量による流涎、?粘稠度が増すことによる不快感と定義。
観察期間は2012年12月1日から2013年4月1日まで。
【結果】
対象となった口腔内分泌の問題を抱えたALS患者は119人。
(※ALS患者の何%が口腔内分泌の問題を抱えたかは不明)
対象となった臨床医は23人。うち19人は症例報告を提出している。
問題? 48人(40%)、問題? 27人(23%) 問題?? 44人(37%)
問題?への対処 92人(48人+44人)
抗コリン剤と唾液腺へのボツリヌストキシン注射が用いられ、放射線照射は採用されていない。
[抗コリン剤]
92人全員に抗コリン剤が使用されている。
72人中16人(22%)が最初の抗コリン剤で症状は改善している。抗コリン剤の変更を行い最終的に44人(61%)が改善している。
7人は抗コリン剤が使用されているが評価判定が行われていない。
13人は抗コリン剤が開始されたが、観察期間内に再診が無かったので評価が行えていない。
抗コリン剤の中では、スコポラミンパッチ(56)、アミトリプチリン(15)、アトロピン舌下(11)であった。
全部で161回の処方開始、変更が行われている。
第一選択はスコポラミンパッチとアトロピン舌下が多かった。
グリコピロニウムは主に第二選択として使用されている。
最初の抗コリン剤で症状が改善した16人に対して
11人が別の抗コリン剤を追加し、2種類の抗コリン剤を使用している。
5人(45%)は症状はさらに改善し、6人(55%)は症状に変化はなかった。
3種類目の抗コリン剤は2人で使用されているが、評価の記載はなかった。
72人中28人(39%)は最初の抗コリン剤では症状は改善していない。
[ボツリヌストキシン]
92人(119人)中17人に使用されている。
うち5人は効果不十分、副作用のために2回目以降の治療は受けていない。
主に第3選択以降で使用されている。
2人は抗コリン剤との併用、3人はカルボシステインとの併用を行っている。
問題?への対処 71人(27人+44人)
問題?の原因は、抗コリン剤、ボツリヌストキシンの治療によるものと考えられた。
31人がカルボシステイン投与を受け27人(87%)が改善を認めている。
【考察】
?グリコピロニウムを第一選択にすることも考慮(※日本では、COPDに対する吸入薬としてのみ発売)
?最初の抗コリン剤が無効の場合、別の抗コリン剤を使用しても効果的であることは少ない。
?ボツリヌストキシンの有効性は乏しい。
?カルボシステインの有効性は高い。内服に加えて、吸入も有効。
【解説】
日本で一般的に行われている薬剤による介入は、抗コリン剤とカルボシステイン(ムコダイン🄬)である。
しかし診療報酬上の制限から抗コリン剤の使用は難しい。
スコポラミンパッチは現在、国内で治験中であり発売が待たれる。
そのため、低圧持続吸引を含む口腔内吸引や水分を制限し唾液量を減らすなどの工夫がとられている。
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気道浄化法
・末梢側気道浄化法(20201123改定)
NIV(Non-Invasive Ventilation/非侵襲的換気)
・設定(20201122改定)
長期TIV(Tracheostomy and Invasive Ventilation)例で認められる合併症
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TIV療法を受けているALS患者では、胆石症・胆嚢炎の併発をしばしば経験する。
しかし論文化されている報告は、同じグループからの実質1本(英語、日本語各1本)である。
TIV療法を受けているALS患者18人中9人に胆嚢炎を認め、うち8人は胆石症を併発していると報告されている[1]。
この報告では対照群との比較で寝たきり、経管栄養は胆石症・胆嚢炎の原因とはならず、TIV使用が原因と考えられている[1]。
また他の疾患と比較してALS患者での胆石症・胆嚢炎の発症頻度が高かったことは交感神経亢進による可能性が指摘されている[1]。
長期TIV療法を行っているALS患者ではリスク評価のために腹部超音波検査の実施を提案している[1]。
[1]Kitamura E, Ogino M. Occurrence of cholelithiasis and cholecystitis in amyotrophic lateral sclerosis patients with long-term tracheostomy invasive ventilation. Intern Med. 2011;50(20):2291-5. doi: 10.2169/internalmedicine.50.5663. Epub 2011 Oct 15. PMID: 22001453.
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TIV療法を受けているALS患者では漿液性中耳炎の発症率が高いことが報告されている[1,2]。
原因は、耳管の筋障害[1,2]と仰臥位に伴う鼻咽頭逆流[2]が考えられている。鼻腔内を陰圧にすることが出来ないことも原因の一つと考えられる。
脳膿瘍の原因となりうることが報告されている[3]。
予防のために短時間の座位をとることが有効である可能性が報告されている[4]
ALSにおける中耳炎に、特異的な治療は示されておらず一般的な中耳炎の治療を行う。慢性化することが多く鼓膜切開、チュービングが必要な場合がある。
鼻腔を陰圧にすることが出来ないために臨床では副鼻腔炎も認めるが、論文化されていない。
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(20201123改定:改定部分は赤字)
末梢側気道浄化法は分泌物の粘稠度を下げ、末梢から中枢側への移動を促すことを目的としています。
方法として徒手的手技、高周波胸壁振動・圧迫(high frequency chest wall oscillations/HFCWO or compression/ HFCWC)、高周波振動を伴う機械的排痰補助(Mechanical insufflation-exsufflation with high frequency oscillation/MI-E with HFO)、肺内パーカッシブ換気(intrapulmonary percussive ventilation/IPV)、胸壁ストラッピング(chest wall strapping /CWS)などがあります。
タッピング、スクイージング等の徒手的手技は一般的に実施されていますが、エビデンスはありません。
HFCWO・HFCWCはキューラスやジャケットを装着し実施します。肺の共振周波数に似た5〜20Hzの周波数で胸壁の圧縮を提供し、気道内の気流が増大し末梢側から中枢側へ分泌物を移動させます。また高周波振動が粘液の粘稠度を低下させるとされています[1]。
しかしNIVを使用しているALS患者を対象とした研究では、HFCWOを使用しても生存期間に差はなかったと報告されています[2]。
急性気道感染症のALS患者を対象としたMI-E with HFOの効果を、SpO2を指標として評価するための研究が行われようとしているが、まだ結果は示されていません[3]。
本邦では必要なデバイスはいずれの場合も、MI-Eに付属の機能として提供されています。そのため診療報酬は在宅で人工呼吸管理を行っている場合にしか設定されていません。
IPVは 間欠的陽圧呼吸 (intermittent positive pressure breathing/ IPPB) 装置を介して、高周波数で肺に空気を供給します。高周波気流は、肺を膨張させ、振動させ、気道を拡大し、蓄積された分泌物を超えて、遠位の肺ユニットに空気を送ります。IPVを使用すると分泌地物の喀出量が増加することが報告されており[4]、ALS患者で気道クリアランスおよび肺機能を改善することが報告されています[5]。本邦では必要な装置は診療報酬上は在宅人工呼吸管器に分類されています。
胸壁ストラッピングは胸郭周囲に伸縮性のある素材を使用して胸壁運動を制限することです。気道浄化には有効であると報告されていますが[6]、肺コンプライアンス低下による呼吸困難が増悪することがあり人工呼吸管理下の患者で実施されます。
(※筆者は実際に行っているケースは見たことがありません)
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(20201122改定:改定部分は赤字)
ALSにおけるNIVの設定では、特定の換気モードが優れていることは証明されておらず、圧制御換気と容量制御換気との間には有効性に差はないとされていました[1]。しかし最近の観察研究で圧制御換気の方が生存期間は長かったとの報告があり[2]、圧制御換気を推奨している報告があります[3]。
提案されている導入時の設定と調整方法を(表1)に示します[3]。目標容量は400-600mL(8mL/体重1?あたり)で設定します[4]。
NIV導入時からNIVを長時間使用する時期までSTモードで良いとの報告があります[5]。
最近のデバイスの改良に伴いvolume-targeted pressure- controlled ventilation (VTPCV:レスピロニクスのAVAPSやレスメドのiVAPSなど)モードが利用できるようになっています。このモードが従来のモードよりも優れていることを示す証拠はいまのところありませんが、いくつかの臨床的証拠では、特定の症例でVTPCVモードの恩恵を受ける可能性があることを示唆しています[6]。
上気道閉塞に伴う換気不全などの特定の場合を除いて[7]、PEEP/EPAPは必要ありません[8]。上気道閉塞に伴う換気不全では、PEEP/EPAPを上げることが有効ですが、その設定に耐えられない人が多い[9]。いくつかの対処法が提案されており(表1)に示します[6]。
上気道狭窄による抵抗を除去するためにEPAPを自動調整するAVAPS-AE(average volume assured pressure support- automated EPAP)モードも開発されています。高二酸化炭素血症を呈したICU患者では、他のモードよりも短時間で高二酸化炭素血症を改善したとの報告があります[10]。
NIVはアドヒアランスをよくするために設定の調整が必要である場合が多い[9]。
参考文献
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ALSでは舌萎縮がよく認められる症状であるが、進行期のTIV療法を行っているALS患者では巨舌がしばしば認められる。
(※巨舌:舌が異常に大きくなったもので、口の中に収まらないような状態のもの。 舌が歯列の上に乗ったままになっていたり、舌が大きいために口を閉じられないような状態をさす。)
(図1、[1]より)
しかし論文化されたのは比較的最近の2013年である[1]。この報告では既報がないことから巨舌はALSでは比較的稀な合併症として報告されているが、2016年、2018年に本邦からの報告ではTIV療法を行っている患者では22.4〜33.8%に巨舌を認めたとの報告がある[2,3]。
巨舌を認めた患者は認めなかった患者と比較して、若年発症で、罹病期間が長く、TIVを使用していて、ALSFRS-Rが低く、BMIが高く、エネルギー摂取量が低く、重度のコミュニケーション障害がある、口腔機能が低いという特徴が認められました[2]。
巨舌の原因として長期間TIV療法を行っている間に過剰なカロリー摂取による舌の脂肪組織への置換の結果である可能性が指摘されています[2]。エネルギー摂取量は少ないけれど、それ以上にエネルギー消費量が少ないケースに巨舌は出現しやすいと考えられます。
病理学的には、広範な脂肪組織への置換と極端に委縮した筋線維が確認できます[1]。また舌の前部と後部で組織密度に差があることから、静脈やリンパ管の圧迫による閉塞による浮腫や、周辺筋の筋力低下が関与していると考えられています[1]。
対処法に関する記載は見つかりませんでしたが、巨舌はカロリー過剰摂取の結果と考えれており摂取カロリーの調整(減量)が対処法になると考えられます。
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呼吸補助療法には非侵襲的換気(non-invasive ventilation/NIV)と気管切開人工換気(tracheotomy and invasive ventilation)があります。横隔膜ペーシングの効果は否定されています。
ALSの主な死亡原因は呼吸不全であり、呼吸機能障害はQOLや生命予後に直接影響します。
NIVやTIVは適切に使用すると生命予後が延長するとの報告も多く認められています。
NIV療法は呼吸症状緩和に加えて生存期間延長やQOL改善を目的に行われるようになっています。TIVは主に生存期間延長を目的に行われています。
本邦では以前はTIV療法の割合は高くNIV療法の比率は低かったけれど、近年NIV療法の割合が高くなり、全体の2/3が何らかの補助呼吸療法を受けています[1]。
NIVにはマスクやマウスピースを介した陽圧式換気とキュイラス(胸当て)を装着して行う陰圧式換気があります。前者に使用可能な人工呼吸器は多数ありますが、後者に使用できるものはRTXレスピレータ®のみです。いずれも在宅で使用する場合には診療報酬が設定されていますが、本邦では陰圧式人工呼吸器はコスト面から使用は困難です。また陰圧式換気がALSの生命予後延長やQOL改善に寄与したという研究はありません。
古くから横隔膜ペーシングは中枢性低換気、脳幹病変、脊髄損傷等で行われてきました。最近ではALSへの応用を検討する試験がいくつか行われています。初期に行われたパイロット研究では、FVC低下の減少、呼吸補助の必要性の遅延等などが認められ有用であるとされていましたが[2]。これ以後に行われた早期の横隔膜ペーシングを評価した主要な無作為化比較試験では死亡率の増加等の結果が報告され中止されています[3,4]。
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?THE DROOLING IMPACT SCALE(DIS)(https://www.aacpdm.org/UserFiles/file/The-Drooling-Impact-Scale.pdf) [1]
10項目を1〜10点で評価します。小児を対象としており、親が記載するものです。
評価項目は以下の通り
1.How frequently did your child dribble? (Not at all – Constantly)
どのぐらいの頻度で流涎を認めたか?(全くなし – 絶え間なく)
2. How severe was the drooling? (Remained dry - Profuse)
流涎の量はどのくらいですか?(乾燥している – 大量)
3. How many times a day did you have to change bibs or clothing due to drooling?( Once or not at all - 10 or more)
1日で服やビブスを何回着替えましたか?(1回以下 – 10回以上)
4. How offensive was the smell of the saliva on your child?(Not offensive -Very offensive)
唾液のにおいはどのくらい不快ですか?(全く不快でない – 非常に不快)
5. How much skin irritation has your child had due to drooling?(None - Severe rash)
流涎によるスキントラブルれはどの程度ありましたか?(なし – 著しい発赤)
6.How frequently did your child’s mouth need wiping? (Not at all - All the time)
口を拭う頻度はどのくらいでしたか?(なし – 常時)
7.How embarrassed did your child seem to be about his/her dribbling?(Not at all -Very embarrassed)
自分の流涎をどのくらい恥ずかしそうにしていますか?(全くない – とても恥ずかしがる)
8. How much do you have to wipe or clean saliva from household items eg toys, furniture, computers etc?(Not at all - All the time)
パソコンなどの家庭用品から唾液を拭いたり、きれいにしたりすることはどのくらいありますか?(全くない – 常時)
9.To what extent did your child’s drooling affect his or her life?(Not at all – Greatly)
流涎は、生活にどの程度影響しましたか?(全くなし - 大いに)
10. To what extent did your child’s dribbling affect you and your family’s life?(Not at all -
Greatly)
流涎は、あなたやご家族の生活にどの程度影響しましたか?(全くなし – 大いに)
[1] Reid SM, Johnson HM, Reddihough DS. The Drooling Impact Scale: a measure of the impact of drooling in children with developmental disabilities. Dev Med Child Neurol. 2010 Feb;52(2):e23-8. doi: 10.1111/j.1469-8749.2009.03519.x. Epub 2009 Oct 15. PMID: 19843155.( https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19843155/)
?Drooling Severity and Frequency Scale (DSFS) [2]
これは親だけでなく、本人でも評価可能なスケールです。
Severity(重症度)
1.Dry(never drools)/乾燥(なし)
2.Mild drooling, only lip wet/軽度(唇を濡らす程度)
3.Moderate drooling, reaches the lips and the chin/中等度(顎を濡らす程度)
4.Severe drooling, drool drips off chin and onto clothing/重度(顎から滴り衣服を濡らす)
5.Profuse drooling, drooling off the body and objects/顕著(体等を濡らす)
Frequency(頻度)
1.No drooling/なし
2.Occasionally drools/時々
3.Frequently drools/頻回
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ALSにおける呼吸機能障害の原因の一つは呼吸筋の筋力低下です。
呼吸筋筋力が低下すれば有効な咳嗽が行えず、気道分泌物を除去する能力が低下します。
気道感染症をはじめ呼吸関連の問題が生命予後に直結するために適切な対応が必要です。
近年,ALS における呼吸障害に対し,呼吸理学療法が機能維持療法として期待されています。
気道浄化法など呼吸理学療法に関する研究も徐々に進んできており、導入時期と方法などの検討がされるようになってきています。
ALSでは高強度の運動は有害ですが、骨格筋と同様に呼吸筋でも中等度以下の運動は有益である可能性があります。
呼吸機能障害に対する呼吸理学療法として、吸気筋トレーニング(Inspiratory Muscle Training/IMT)、肺活量を増やすためのトレーニング(Lung Volume Recruitment Training/LVRT)、徒手的咳嗽補助(Manually-assisted cough/MAC)、横隔膜呼吸(Diaphragmatic Breathing/DB)等があります。
IMTは吸気時に抵抗がかかるスレショルドIMT(非能動型呼吸運動訓練装置)などを用いて行われます。継続的に行うことで%FVCの低下が遅くなり、生存期間が延長するとの報告があります[1]。
LVRTはバルブアンドバッグシステム等を用いて他動的に最大吸気位まで加圧するなどの方法で行われます。本邦ではLICトレーナー®が用いられることがあり有用である可能性を示しています[2]。短期的には%FVCとピークカフフロー (peak cough flow/ PCF)を上昇させるとの報告があるります[3]。
MACは胸部、腹部圧迫による呼気補助として行われることが多い手技です。本人の協力と本人・介助者間の調整等が必要であるがPCFの増加が期待できます。しかし重度側弯症がある場合には効果がなく、骨粗鬆症がある場合には実施には注意が必要です。また補助を行わない咳嗽でのPCFが169L/minを下回る場合には有効ではないとの報告があります[4]。 排痰補助装置(Mechanical insufflation-exsufflation/MI-E)を用いた咳嗽補助は気道浄化法の基礎知識(1)中枢側気道浄化法に記載。
バッグバルブマスク等による単回吸気補助、スタッキングによる複数回吸気補助もよく行われている手技で、吸気量を増やしPCFを増加させることが出来ます。喉頭機能障害を伴う場合にはスタッキングによる複数回吸気補助を行うことは困難で、単回吸気補助を選択することになります。
ALSにおける咳嗽強化に関する無作為化対照試験はありませんが、徒手的咳嗽強化・排痰補助装置が排痰に寄与するとの報告があります[3,5]。バッグバルブマスク等による吸気補助と徒手的咳嗽補助は組み合わせて行われます。
DBの習得は困難であるが、手技を習得できると呼吸数が低下するとの報告があります[6]。
(※筆者は実際に行っているケースは見たことがありません)
参考文献
[1]Pinto S, deCarvalho M. Can inspiratory muscle training increase survival in early-affected amyotrophic lateral sclerosis patients? Amyotrophic Lateral Scler Frontotemporal Degeneration. 2013;14:124-126.
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球麻痺型ALS患者(※)でのNIVは有益であるか否かの議論は結論が出ていない。
生存期間の延長はなく、症状の改善はないなどのネガティブな報告が多いが、スペインのSanchoらのグループは球症状があったとしても適切にNIVを使用でき生存期間が延長する群があるなど、ポジティブなデータを報告している。
(※:今回はNIV開始までに、球障害を認めた場合を球麻痺型ALSとし、球症状からの発症に限定していない。)
評価基準は、球麻痺型以外と同様に
?生存期間の延長、?QOLの改善、?呼吸症状の改善としている。
しかし?、?は球症状の有無で分けている報告が少なく、主に?で検討している。
また球麻痺型ALS患者ではNIV使用が困難な理由は唾液などの口腔内貯留、ODCD(Obstruction with Decreased Central Drive)を伴う上気道狭窄などと考えられるが、この項では述べずに別項で記載する。
?生存期間の延長
これまでの研究では、
?a:生存期間を直接評価しているもの、?b:球麻痺があるとNIVを使用するのが難しい(だから生存期間が延長しない)、?c:球麻痺があるとNIVを使用しても適切な換気が得られない(だから生存期間が延長しない)としているものが多い。
?a:生存期間を直接評価しているもの
唯一のRCTとして引用されることの多いBourkeらは球症状がないもしくは軽度のALS患者では生存期間を216日延長し、QOLを改善・維持するが、球症状が重度のALS患者では生存期間は11日しか延長せず、QOLも改善しないと報告している。[1]
Farreroらは、NIV治療開始時に球障害のない患者群の方が、球障害のある患者群よりも生存期間が良好であったと報告している[2]。
Sanjuán-LópezらはNIVを使用した場合、球症状の有無で生存期間に差はなかったと報告している。[3]
Sanchoらは重度球障害のあるALS患者でもNIVを適切に使用出来れば、生存期間を延長すると報告している。[4]
?b:球麻痺があるとNIVを使用するのが難しい(だから生存期間が延長しない)
Aboussouanらは、球症状があるとNIV使用に耐えられないことが多いと報告している[5]。
Carratùらは、%FVCが75%未満でNIVを導入したケースは使用に耐えられず導入できなかったケースと比較して、FVCの低下率は低く、1年生存率は高かったと報告している[6]。この報告では発症は球麻痺型か脊髄型かの検討は行われているがNIV導入時に球障害があったか否かの記載はなかった。
CazzolliとOppenheimerは、球障害を持つ患者はNIVに耐えられないと報告している[7]。
MartínezとSanchoらは、NIV使用に耐えられるか否かには球症状の有無は関係なかったと報告している。[8]
?c
Sanchoらは、球障害があると効果的なNIV使用は困難であると報告している[9]。この報告では効果的な換気は行えていなかったが、生存期間に差はなかったと報告されている。このグループは後に球障害があっても適切にNIVを使用できた場合、生存期間は延長すると報告している。[4]
Bédardらは、球障害があると効果的なNIV使用は困難であると報告している[10]。この報告では効果的な換気は行えておらず、生存期間の延長はなかったと報告されている。
Georgesらは、NIVを使用しても夜間の低換気である原因の67%は上気道の閉塞性イベントであり、夜間低換気群の生存期間は短かったと報告している。また低換気を認めなくても上気道の閉塞性イベントを認めた群は、生存期間が短かったとも報告している。[11]
?QOLの改善
NIVは球麻痺の有無にかかわらず、種々のQOLを改善する。[12]
?呼吸症状の改善
CazzolliとOppenheimerは、球障害がある場合、NIVは呼吸器症状を緩和しないと報告している[7]。
参考文献
[1] Bourke SC, Tomlinson M, Williams TL, Bullock RE, Shaw PJ, Gibson GJ. Effects of non-invasive ventilation on survival and quality of life in patients with amyotrophic lateral sclerosis: a randomised controlled trial. Lancet Neurol. 2006 Feb;5(2):140-7. doi: 10.1016/S1474-4422(05)70326-4. PMID: 16426990.
[2]Farrero E, Prats E, Povedano M, Martinez-Matos JA, Manresa F, Escarrabill J. Survival in amyotrophic lateral sclerosis with home mechanical ventilation: the impact of systematic respiratory assessment and bulbar involvement. Chest. 2005 Jun;127(6):2132-8. doi: 10.1378/chest.127.6.2132. PMID: 15947331.
[3]Sanjuán-López P, Valiño-López P, Ricoy-Gabaldón J, Verea-Hernando H. Amyotrophic lateral sclerosis: impact of pulmonary follow-up and mechanical ventilation on survival. A study of 114 cases. Arch Bronconeumol. 2014 Dec;50(12):509-13. English, Spanish. doi: 10.1016/j.arbres.2014.04.010. Epub 2014 Jun 12. PMID: 24931271.
[4]Sancho J, Martínez D, Bures E, Díaz JL, Ponz A, Servera E. Bulbar impairment score and survival of stable amyotrophic lateral sclerosis patients after noninvasive ventilation initiation. ERJ Open Res. 2018 Apr 16;4(2):00159-2017. doi: 10.1183/23120541.00159-2017. PMID: 29670892; PMCID: PMC5900060.
[5]Aboussouan LS, Khan SU, Meeker DP, Stelmach K, Mitsumoto H. Effect of noninvasive positive-pressure ventilation on survival in amyotrophic lateral sclerosis. Ann Intern Med. 1997 Sep 15;127(6):450-3. doi: 10.7326/0003-4819-127-6-199709150-00006. PMID: 9313002.
[6]Carratù P, Spicuzza L, Cassano A, Maniscalco M, Gadaleta F, Lacedonia D, Scoditti C, Boniello E, Di Maria G, Resta O. Early treatment with noninvasive positive pressure ventilation prolongs survival in Amyotrophic Lateral Sclerosis patients with nocturnal respiratory insufficiency. Orphanet J Rare Dis. 2009 Mar 10;4:10. doi: 10.1186/1750-1172-4-10. PMID: 19284546; PMCID: PMC2660903.
[7]Cazzolli PA, Oppenheimer EA. Home mechanical ventilation for amyotrophic lateral sclerosis: nasal compared to tracheostomy-intermittent positive pressure ventilation. J Neurol Sci. 1996 Aug;139 Suppl:123-8. doi: 10.1016/0022-510x(96)00099-8. PMID: 8899671.
[8]Martínez D, Sancho J, Servera E, Marín J. Tolerance of Volume Control Noninvasive Ventilation in Subjects With Amyotrophic Lateral Sclerosis. Respir Care. 2015 Dec;60(12):1765-71. doi: 10.4187/respcare.04172. Epub 2015 Sep 29. PMID: 26420900.
[9]Sancho J, Servera E, Morelot-Panzini C, Salachas F, Similowski T, Gonzalez-Bermejo J. Non-invasive ventilation effectiveness and the effect of ventilatory mode on survival in ALS patients. Amyotroph Lateral Scler Frontotemporal Degener. 2014 Mar;15(1-2):55-61. doi: 10.3109/21678421.2013.855790. Epub 2013 Nov 25. PMID: 24266679.
[10]Bédard ME, McKim DA. Daytime Mouthpiece for Continuous Noninvasive Ventilation in Individuals With Amyotrophic Lateral Sclerosis. Respir Care. 2016 Oct;61(10):1341-8. doi: 10.4187/respcare.04309. Epub 2016 Jun 28. PMID: 27354681.
[11]Georges M, Attali V, Golmard JL, Morélot-Panzini C, Crevier-Buchman L, Collet JM, Tintignac A, Morawiec E, Trosini-Desert V, Salachas F, Similowski T, Gonzalez-Bermejo J. Reduced survival in patients with ALS with upper airway obstructive events on non-invasive ventilation. J Neurol Neurosurg Psychiatry. 2016 Oct;87(10):1045-50. doi: 10.1136/jnnp-2015-312606. Epub 2016 Apr 18. PMID: 27090433.
[12]Junghyun Kim, John Daniel Bireley, Ghazala Hayat, Jafar Kafaie.Effects of noninvasive ventilation in amyotrophic lateral sclerosis: The complication of bulbar impairment.Clinical & Translational Neuroscience
January-June 2020: 1–21
]]>?NIV in amyotrophic lateral sclerosis: The 'when' and 'how' of the matter
Excess salivation can be a specific cause of failure of NIV in ALS. Various drugs can be used (atropine, scopolamine and belladonna tincture), but salivary gland radiotherapy has been shown to be very effective and should be proposed to these patients,(71) even in patients already treated by NIV.(72) Botulinum toxin injection into the salivary glands is difficult to perform and only has a temporary effect.
過剰な唾液分泌はALSにおけるNIVの失敗の特異的な原因となりえます。様々な薬剤(アトロピン、スコポラミン、ベラドンナチンキ)が使用できますが、唾液腺放射線治療は非常に有効であることが示されており、既にNIVで治療されている患者さんでも、これらの患者さんには提案すべきです(71,72)。唾液腺へのボツリヌストキシン注射は実施が難しく、一時的な効果しか期待できません。
【研究の概要】
IncobotulinumtoxinA(ゼオマイン🄬)のALSの流涎への有効性の評価。
対象は涎重症尺度(DSS) 4点以上、涎頻度尺度(DFS) 3点以上、唾液分泌量が5分間で2g以上(576g/日)、抗コリン剤での治療が不十分であるか副作用のために使用できなかったALS患者。
除外基準は先行するボツリヌストキシン注射、抗コリン剤の併用、ボツリヌストキシンへのアレルギー等であった。
【薬剤の投与方法】
各耳下腺に50単位、各顎下腺に25単位を投与。3カ月ごとに投与。
【評価方法】
?唾液の減少の評価はコットンロールテスト。
?主観的評価は、DSS、DFSを使用。
評価はボツリヌストキシン投与日、4週間後、8週間後、12週間後に行われている。
試験の30分前から飲食しないこと。
【対象者の概要】
15人のALS患者(男性8人、女性6人、年齢55.4±16.3歳)が対象。
6人は嚥下障害のため胃瘻造設、7人は軽度の嚥下障害、2人は嚥下障害は認めなかった。
発症からの期間は19.3±5.9ヵ月、ALSFRS-R 24.2±9.1であった。
【結果】
?唾液量は4週間後、8時間後は減少していたが、12週後では減少はなかった(図1)。
?-1:DFSでは4週間後、8時間後は頻度が減少していたが、12週後では頻度の減少はなかった(図2)。
?-1:DSSでは4週間後、8時間後、12週後で減少していた(図3)。
【有害事象】
唾液の粘度上昇が少数例で認められた。嚥下パターンの増悪は認めなかった。
【考察】
?IncobotulinumtoxinAはALSの流涎には有効であった。
【解説】
近年、ALSの流涎に対してボツリヌストキシンが有効であったことを示す論文は多い。
ALSでNIVを使用する目的は「?呼吸機能障害による症状の改善」のみではなく「?生命予後の延長、QOLの改善」です。
「?呼吸機能障害による症状の改善」の場合、呼吸症状が出てからNIVを導入することになりますが、「?生命予後の延長、QOLの改善」を期待する場合、呼吸症状が出る前にNIVを導入することになります。
NIVの最適なタイミングに関する明確なエビデンスはありませんが、最近の研究から一般的に補助呼吸(NIV)は早期に開始することが提案されています。いくつかのガイドラインでは呼吸機能検査で%FVC 80%未満、MIP 60?H2O 未満、pCO2 45mmHg以上を指標とし、 遅くとも呼吸障害に関連した臨床症状が認められた時点で開始することが提案されています(表1)[1]。呼吸症状に関連した臨床症状は(表2)に示します[2]。
NIVの導入時期について,前回(2013年版)のガイドラインでも早期に導入することが提案されていました。当時は%FVCが65%未満とされていましたが、それ以降の研究で早期導入は%FVCが80%未満とされてきています。また%FVCが80%以上でも夜間(睡眠時)低酸素、高二酸化炭素血症を認めることが指摘されています。%FVCが80%以上で導入した群の方が、80%未満で導入した群より診断から死亡までの期間が長く(31.3ヵ月 vs 27.5ヵ月)、3年目の死亡率が低い(35.0% vs 52.7%)との報告があります[3]。
%FVCが80%以上の例で行われた無作為化された研究では、NIV導入群・偽NIV導入群では生存期間(※診断から死亡までの期間)に差はありませんでしたが、NIV導入群の方が1か月あたりの%FVC低下率が低かったとの報告があります[4]。
呼吸症状のない時期のNIV導入はアドヒアランス不良との報告が多かったが、最近の研究では時期によらないと報告されています[5]。
入院、外来のいずれで行っても導入成功率に差はなかったとの報告もありますが[6]、初期の設定調整に3-5日が必要であると報告されており、導入は入院して行うことが現実的と考えられます[7]。
参考文献
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ボツリヌストキシン(ボツリヌス毒素)はボツリヌス菌が産生する複合体毒素であり、A〜Gの7種類に大別されます。
ボツリヌストキシンは、唾液腺のコリン作動性副交感神経をブロックし[1]、神経分泌接合部でのアセチルコリンの放出を減少させることで流涎を改善します。
表3ではALSにおける流涎の治療におけるBoNTの使用に関する最も関連性の高い研究を紹介しています[2]。
両側耳下腺、顎下腺の4カ所、両側顎下腺の2カ所に注入している研究が主です。最近の研究では、唾液腺の2〜4カ所へ投与した比較試験が行われており、4カ所投与した方がコントロールが良好であったと報告されています。[3]
表3に示されるA型のボトックス(Botox/onabotulinumtoxinA)、ディスポート(Dysport/abobotulinumtoxinA)、B型のナーブロック(NeuroBloc/rimabotulinumtoxinB)以外にも、 ゼオマイン(Xeomin/IncobotulinumtoxinA)も使用されています。
最近ではボツリヌストキシンはエコーガイド下で耳下腺、顎下腺で注入されます。注入後3-7日後に唾液が減少しはじめ、2-4週間後が最も減少し、効果は約3.5カ月間持続します。
大多数のケースでは副作用を認めていませんが、唾液の粘度上昇、局所の痛み、咀嚼力低下、気道感染症が報告されています。アナフィラキシー反応の発生頻度は稀ですが、しばしば重篤になります[2]。
ALS患者では球機能障害、構音障害の増悪を認めたとの報告があります[4]。
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ALSは呼吸筋の筋力低下や球障害等によって有効な咳嗽が出来なくなり気道感染症や無気肺等を引き起こし、これらは主な死亡原因となります。そのために気道浄化法は重要です。
気道浄化法は中枢側気道浄化法と末梢側気道浄化法に分けられます(図1)[1]。
また唾液等の分泌物への対処も必要になります(別項で記載)。
咳嗽の定量的評価は一般的にはピークカフフロー(Peak cough flow/PCF)測定によって行われ、ALSでは気道感染症がない時にはPCFが166 L/min[2]を、気道感染時には255 L/min[3]を下回る時には、咳嗽は有効ではない可能性があるとされています(「咳嗽の基礎知識」参照)。
中枢側気道浄化法は吸気、呼気、またはその両方を補助することで咳嗽を増強することを目的とした手技であり、PCFを増加させ気道内の分泌物を除去することを目的としています。
徒手的咳嗽補助(Manually-assisted cough/MAC)、バッグバルブマスク等による吸気補助に関しては、別項に記載しています。
排痰補助装置(Mechanical insufflation-exsufflation/MI-E)はPCFを増加させることが示されており[4,5,6]、他の手技よりも優れているとの報告があり[4,7,8]。PCFが低い場合(160L/min未満)、MAC等よりMI-Eを選択することが提案されています[1]。
MI-Eのみで有効なPCFを得られない場合はMACを組み合わせることもあります。また定期的にMI-Eを使用すると長期的に肺活量は増加し、胸郭の柔軟性を改善させる可能性があるとの報告もあります[9]。
球症状がある場合には、MI-E吸気時に喉頭虚脱(laryngeal collapse)が観察されているために注意が必要です[10]。
初期設定として吸気圧/呼気圧を40/-40(cmH2O)、吸気時間:呼気時間を2:3、停止時間1秒が提案されており[3]、吸気圧/呼気圧を60/-60(cmH2O)までは快適に使用できたとの報告もあります[11,12]。
最近のデバイスは吸気相・呼気相ともに高周波振動(high frequency oscillations /HFO)を加える機能が付いていますが、HFOを併用してもPCFには影響しません[13]。
MI-E使用で有害事象はほとんど報告されていない。報告されているものは腹部膨満感、気胸、吐き気、徐脈、頻脈などです。
本邦では診療報酬は在宅で人工呼吸管理を行っている場合にしか設定されていません。
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気道分泌物は通常、下気道から咽頭へと気流と粘膜エスカレーターメカニズム( mucociliary escalator mechanism)によって輸送される[1]。より中枢側の気道からの気道分泌物を喀出するために効果的な咳嗽は不可欠である [2]。
効果的な咳をするためには、まず十分に深く息を吸い込む必要があります。胸腔内の圧力を上げるためには喉頭蓋を短く閉じておく必要があり、その後、胸筋と腹筋を収縮(胸腔内圧を80mmHg以上に加圧する)と一緒に呼気性の喉頭蓋が開き、空気が強制的に排出されます[3]。当院で実施した健常成人を対象とした実験では、huffingのピークフローはcoughingの1/3〜1/2程度となっていた。(※z)
球麻痺のための喉頭閉鎖不全、気管切開を行っているなどの理由でスタッキングが出来ない場合、吸気筋(and/or)呼気筋の筋力低下がある場合は咳嗽は弱くなります。[4]
咳嗽の強さの評価は、通常ピークカフフロー(Peak Cough Flow/PCF)で測定されます。
[カフピークフロー(Cough Peak Flow/CPF)と記載されていることがありますが同じものです。最近でもPCF、CPFどちらの表記が用いられていますが、PCFと表記しているものの方が多いです。]
PCFを測定するためのデバイスは多数ありますが、在宅では喘息患者でピークフローを測定するための携帯型ピークフローメーターが多く用いられます。。
一般的に使用されているデータでは、健常成人では360-840L/分とされています[5]。160L/分以上であれば感染症を伴わない時の気道分泌物は喀出できると考えられています[6]。感染症などで分泌物の量・粘稠度が増加した場合には270-300L/分を超えるPCFが必要とされています[7]。
ALS患者では、気道感染症がない場合、166L/分以上が[8]、気道感染症時には255L/分が必要と報告されており[9]、他疾患と大きな差はありませんでした(※z)。
[2] Zahm JM, King M, Duvivier C, Pierrot D, Girod S, Puchelle E. Role of simulated repetitive coughing in mucus clearance. Eur Respir J. 1991 Mar;4(3):311-5. PMID: 1864345.
[3] Leith DE. The development of cough. Am Rev Respir Dis. 1985 May;131(5):S39-42. doi: 10.1164/arrd.1985.131.S5.S39. PMID: 4003907
[4] Chatwin M, Toussaint M, Gonçalves MR, Sheers N, Mellies U, Gonzales-Bermejo J, Sancho J, Fauroux B, Andersen T, Hov B, Nygren-Bonnier M, Lacombe M, Pernet K, Kampelmacher M, Devaux C, Kinnett K, Sheehan D, Rao F, Villanova M, Berlowitz D, Morrow BM. Airway clearance techniques in neuromuscular disorders: A state of the art review. Respir Med. 2018 Mar;136:98-110. doi: 10.1016/j.rmed.2018.01.012. Epub 2018 Feb 6. PMID: 29501255.
[5] LEINER GC, ABRAMOWITZ S, SMALL MJ, STENBY VB, LEWIS WA. EXPIRATORY PEAK FLOW RATE. STANDARD VALUES FOR NORMAL SUBJECTS. USE AS A CLINICAL TEST OF VENTILATORY FUNCTION. Am Rev Respir Dis. 1963 Nov;88:644-51. doi: 10.1164/arrd.1963.88.5.644. PMID: 14082677.
[6] Bach JR, Saporito LR. Criteria for extubation and tracheostomy tube removal for patients with ventilatory failure. A different approach to weaning. Chest. 1996 Dec;110(6):1566-71. doi: 10.1378/chest.110.6.1566. PMID: 8989078.
[7]J.R. Bach, Y. Ishikawa, H. Kim, Prevention of pulmonary morbidity for patients with Duchenne muscular dystrophy, Chest 112 (4) (1997) 1024–1028.
[8] Sancho J, Servera E, Bañuls P, Marín J. Effectiveness of assisted and unassisted cough capacity in amyotrophic lateral sclerosis patients. Amyotroph Lateral Scler Frontotemporal Degener. 2017 Nov;18(7-8):498-504. doi: 10.1080/21678421.2017.1335324. Epub 2017 Jun 9. PMID: 28597697.
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唾液は6つの大唾液腺(左右の耳下腺、舌下腺、顎下腺)と数百の小唾液腺によって分泌されます。(※1)
健康な成人では耳下腺、顎下腺で総唾液分泌量の約95%を分泌します。残りの5%は舌下腺と小腺によって分泌されますと報告されていることもあります(※2)。
このあたりの知見は報告や教科書によって異なります。(※z)
舌下腺、顎下腺は食事等に関係なく一定量の唾液を分泌し、耳下腺は食事等で刺激が加わった時に分泌量が増えます(※1)。
また耳下腺から分泌される唾液は粘り気が弱く、顎下腺、舌下腺から分泌される唾液は粘り気が強いことが知られています。(※3)
耳下腺をターゲットにしたスコポラミン軟膏(スコポラミンパッチ)使用は、粘り気の弱い唾液が減少することで、唾液の粘り気が強くなります。(※z)
唾液の1日の分泌量は1500mL前後ですが(※3)、個人差は大きいです(※z)。
1分間に1回程度の頻度で飲み込んでいる(1日1500回程度)(※4)。ただし高齢者、パーキンソン病患者、抗精神病薬等の薬剤で嚥下頻度は減少します(※z)。
高齢者を対象とした研究では、刺激の無い状況では0.14mL/30秒(400mL/日)、刺激のある状況では4.3mL/3分(2060mL/日)の唾液分泌を認めており、性差があり女性の方が唾液分泌量は少ないと報告されています(※5)。
唾液分泌は、コリン作動性神経線維を介して自律神経系によって制御されます。(※2)
そのため抗コリン剤を使用すると唾液量が減少します。(※z)
(※1)Stuchell RN, Mandel ID. Salivary gland dysfunction and swallowing disorders. Otolaryngol Clin North Am 1988;21:649–61.(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/3054718/)
(※2)Fuster Torres MA, Berini Aytés L, Gay Escoda C. Salivary gland application of botulinum toxin for the treatment of sialorrhea. Med Oral Patol Oral Cir Bucal. 2007 Nov 1;12(7):E511-7. PMID: 17978775.
(※3)Reid SM, Johnstone BR, Westbury C, Rawicki B, Reddihough DS. Randomized trial of botulinum toxin injections into the salivary glands to reduce drooling in children with neurological disorders. Dev Med Child Neurol. 2008 Feb;50(2):123-8. doi: 10.1111/j.1469-8749.2007.02010.x. PMID: 18201301.
(※4)Rudney JD, Ji Z, Larson CJ. The prediction of saliva swallowing frequency in humans from estimates of salivary flow rate and the volume of saliva swallowed. Arch Oral Biol 1995;40:507–12.(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/7677595/)
(※5)Ichikawa K, Sakuma S, Yoshihara A, Miyazaki H, Funayama S, Ito K, Igarashi A. Relationships between the amount of saliva and medications in elderly individuals. Gerodontology. 2011 Jun;28(2):116-20. doi: 10.1111/j.1741-2358.2009.00358.x. Epub 2010 Jun 2. PMID: 20545772.( https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20545772/)
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?は「Sialorrhoea」に関連した部分のみの紹介です。
抄読会の事前学習資料(2020年11月13日)は11月初旬を目途にアップする予定です。
?NIV in amyotrophic lateral sclerosis: The 'when' and 'how' of the matter
Excess salivation can be a specific cause of failure of NIV in ALS. Various drugs can be used (atropine, scopolamine and belladonna tincture), but salivary gland radiotherapy has been shown to be very effective and should be proposed to these patients,(71) even in patients already treated by NIV.(72) Botulinum toxin injection into the salivary glands is difficult to perform and only has a temporary effect.
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?Respiratory Failure in Amyotrophic Lateral Sclerosis (Review)
下線部分は、藤田が追加しています。
口腔内分泌管理の方法として、
?抗コリン剤
?唾液腺へのボツリヌストキシン注射
?唾液腺への放射線療法
またこの論文では取り上げられていないが、流涎の対処法には唾液腺への外科的アプローチ(導管の結紮等)もあります。
上記は唾液分泌を抑制するための方法です。論文での報告はありませんが、低圧持続吸引器等を用いたり、ポジショニングで口腔内の唾液を出す(いわゆる涎)方法で分泌された唾液を除去する方法も有効と考えられる対処法です。ただ除去する唾液量が多ければ脱水の原因にもなりますので除去される唾液量の確認が必要です。
論文によって推奨している順序は異なっています。比較試験の有無は不明(探せていない可能性はあります)。
この論文では、低侵襲なものとして抗コリン剤から開始することを勧めています。
抗コリン剤としてはスコポラミン(経口または経皮吸収型パッチ)、アトロピン、グリコピロリン酸塩などが示されている。アミトリプチリンの記載もありますが、これは三環系抗うつ剤です。抗コリン作用があり、唾液を減少させます。
何かしらの抗コリン剤の効果が低い時は他の抗コリン剤の追加は副作用のリスクを増大させるだけなので、他の抗コリン作用薬へ変更した方が良いとしています。
スコポラミン(抗コリン剤)が無効な場合は、アミトリプチリン(三環系抗うつ剤)への変更なども考慮します。
抗コリン剤で多く認められる副作用は、錯乱、眠気、および尿閉です。
特にアルツハイマー型認知症を併発している場合には、認知機能低下のリスクが高いです。
抗コリン剤の効果が乏しい、もしくは副作用のために使用継続が困難な場合には、唾液腺(顎下腺 and/or 耳下腺)へのボツリヌストキシン注射が選択肢になります。
患者によって効果に差があり、今のところ投与量・投与間隔に関するデータが乏しい状況です。ただ球麻痺が増悪する懸念があります。
他の治療法で効果が不十分な場合には唾液腺への放射線照射が選択肢になりますが、照射量等のデータは今のところありません。
?Drooling Reduction Intervention randomised trial (DRI): comparing the efficacy and acceptability of hyoscine patches and glycopyrronium liquid on drooling in children with neurodisability (Randomized Controlled Trial)
【研究の概要】
イギリスで行われた小児を対象とした抗コリン剤であるスコポラミンパッチ(ヒヨスチンパッチ)とグリコピロニウム液内服の多施設、プロスペクティブ、単盲検化、ランダマイズ化比較試験。intention to treat analysis(ITT 解析)。
スコポラミンパッチ(ヒヨスチンパッチ)、グリコピロニウム液ともに日本国内では発売されていない。スコポラミンは日本ではハイスコ(注射薬)、グリコピロニウムはシーブリ(吸入薬)として発売されている。
【薬剤の投与方法】
最初の4週間は各薬剤の増量期間。
スコポラミンパッチは0.25?/3日から0.25?/3日ずつ1週間ごとに漸増し、4週目には1.0?/3日。
グリコピロニウムは40μg/kg/回×3/日から20μg/kg/回ずつ1週間ごとに漸増し、4週目には100μg/kg/回×3/日。1回あたり2?を最大量としている(体重20kg以上は2?/回)。
最初の5週目から12週目までは各薬剤の使用量は維持。
重大な副作用があった場合、投与量の減量もしくは中止。
【評価方法】
?主要アウトカム
薬剤投与開始から4週後のDrooling Impact Scale(DIS)。
?副次的アウトカム
開始前と4週後、12週後のDIS、Drooling Severity and Frequency Scale (DSFS)のスコアの変化。
4週後、12週後のTreatment Satisfaction Questionnaire for Medication (TSQM)の群間差。
【結果】
流涎のある90人(男児55人、女児35人)が参加。
スコポラミンパッチ49人(DIS 57.9)、グリコピロニウム内服41人(DIS 52.1)に無作為割付。開始前のDISに群間差はない。
スコポラミンパッチ47人(2人脱落)、グリコピロニウム内服38人(3人脱落)が、薬剤使用開始。
スコポラミンパッチ41人(41/47)、グリコピロニウム内服29人(29/38)が、主要アウトカム評価。(26-35日目に評価を確認できなかったケースは除外)
スコポラミンパッチ26人(21+2人脱落)、グリコピロニウム内服31人(7+3人脱落)が、12週後まで薬剤使用を継続。
【主要アウトカム】
4週後のDIS:スコポラミンパッチ(41人) 32.1(±19.4)、グリコピロニウム(29人) 25.3(±14.1)
開始前と4週後のDISの変化:スコポラミンパッチ ↓25.0(±22.2)、グリコピロニウム 26.6(±16.0)。
群間差なし。両群とも開始前との比較で4週後のDISは有意に低下(改善)。
【副次的アウトカム】
12週目のDIS:スコポラミンパッチ(38人) 31.0(±19.3)、グリコピロニウム(33人) 23.8(±17.5)
4週後のDISとの差はない。
DSFSの変化(開始前→4週後→12週目):スコポラミンパッチ 7.5→5.1→4.7、グリコピロニウム 7.6→5.1→4.7
4週後、12週目のTSQM:スコポラミンパッチとグリコピロニウム内服では効果、副作用、利便性ドメインでは差はなかった。4週後の全般的ドメインでスコポラミンパッチのスコアがやや低かった。
【副作用】
想定されていた副作用(気分不良、便秘、口渇など、皮膚トラブル)はグリコピロニウム(63.2%)の方がスコポラミン(46.8%)より多かった。
スコポラミンは17人が副作用のため使用を中止。うち11人が皮膚トラブル、4人パッチを剥がすであった。
グリコピロニウムは7人が副作用のため使用を中止。うち3人が歩行不安定、4人が多動などであった。
【まとめ】
流涎に対して抗コリン剤は有効であった。少なくとも3カ月は効果の減弱はなかった。
スコポラミンとグリコピロニウムでは有効性に差はなかったが、スコポラミンの方が副作用で中止する頻度が高く、グリコピロニウムを第一選択とすべきである。
スコポラミンパッチ、グリコピロニウム内服ともに日本国内では入手できない。
そのため現実的にはスコポラミン軟膏の研究的使用や他の抗コリン作用を持つ薬剤の内服を行うこととなる。
ハイスコの口腔内(舌下)投与が行われることもあるが、効果などを評価した論文はない。
?は「Sialorrhoea」に関連した部分のみの紹介です。
?Respiratory Failure in Amyotrophic Lateral Sclerosis (Review)
Niedermeyer S, Murn M, Choi PJ. Respiratory Failure in Amyotrophic Lateral Sclerosis. Chest. 2019 Feb;155(2):401-408. doi: 10.1016/j.chest.2018.06.035. Epub 2018 Jul 7. PMID: 29990478.
Modalities of oral secretion management include anticholinergic agents, botulinum toxin injection, and radiation therapy. Choice is provider dependent but usually starts with the least invasive approach. Anticholinergic agents such as scopolamine (oral or transdermal patches), amitriptyline, atropine, and glycopyrrolate are common first-line therapies. If the response is minimal, a different anticholinergic agent should be selected. Combinations of agents rarely provide significant clinical improvement and only increase the potential side effects. Commonly reported adverse side effects include confusion, drowsiness, and urinary retention. For patientswho achieve little benefit fromthese agents or who find the side effects intolerable, botulinum toxin injection into the submandibular and/or parotid gland is an option. Unfortunately, there is substantial variability in significant clinical response between patients and a paucity of data regarding dosing or frequency of administration. The most prominent concern is paralyzing surrounding musculature and worsening bulbar function. For patients who do not respond well to other therapies, high-beam irradiation to the salivary glands is an option. Again, there are few data regarding optimal dosing and duration of therapy (Table 1). (21,22)
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【唾液の基礎知識】
唾液は6つの大唾液腺(左右の耳下腺、舌下腺、顎下腺)と数百の小唾液腺によって分泌されます。舌下腺、顎下腺は食事等に関係なく一定量の唾液を分泌し、耳下腺は食事等で刺激が加わった時に分泌量が増えます(※1)。
唾液の1日の分泌量は1500mL前後ですが(※2)、個人差は大きいです(※z)。
1分間に1回程度の頻度で飲み込んでいる(1日1500回程度)(※2)。ただし高齢者、パーキンソン病患者、抗精神病薬等の薬剤で嚥下頻度は減少します(※z)。
(※1)Stuchell RN, Mandel ID. Salivary gland dysfunction and swallowing disorders. Otolaryngol Clin North Am 1988;21:649–61.
(※2)Rudney JD, Ji Z, Larson CJ. The prediction of saliva swallowing frequency in humans from estimates of salivary flow rate and the volume of saliva swallowed. Arch Oral Biol 1995;40:507–12.
【口腔内の唾液貯留、流涎】
「Sialorrhoea』は通常「流涎」と訳され、一般的には「よだれ」のことを指します。また時に「唾液(分泌)過多」と訳されることもあります(※z)が、一般的にALSでは唾液の分泌量が増加することはありません(※3)。
口腔内の唾液貯留は嚥下能力の低下、嚥下頻度の減少で起こり、口輪筋等の筋力低下で唇を閉じることが出来なくなった場合、流涎となります。
ALSでは流涎は全例で認められるわけではなく、20-40%程度で認められます(※4)。
口腔内の唾液貯留は誤嚥性肺炎のリスクであり、発語のしにくさ等の生活する上での問題となることもあります。また唾液を吸引器などで吸引することで、脱水に原因になることもあります。
流涎はスキントラブルの原因になるだけでなく、社会的に恥ずかしい思いをすることもあることから引きこもりの原因などの心理社会的問題にも関連しています(※5)。
小児科領域では洗濯物の量が増えることも問題として指摘されています(※6)。
(※3) Newall AR, Orser R, Hunt M. The control of oral secretions in bulbar ALS/MND. J Neurol Sci 1996;139:43–4.
(※4) Stone CA, O’Leary N. Systematic review of the effectiveness of botulinum toxin or radiotherapy for sialorrhea in patients with amyotrophic lateral sclerosis. J Pain Symptom Manage 2009;37:246–58.
(※5) Hockstein NG, Samadi DS, Gendron K, et al. Sialorrhea: a management challenge. Am Fam Physician 2004;69:2628–34.
(※6) Parr JR, Todhunter E, Pennington L, Stocken D, Cadwgan J, O'Hare AE, Tuffrey C, Williams J, Cole M, Colver AF. Drooling Reduction Intervention randomised trial (DRI): comparing the efficacy and acceptability of hyoscine patches and glycopyrronium liquid on drooling in children with neurodisability. Arch Dis Child. 2018 Apr;103(4):371-376. doi: 10.1136/archdischild-2017-313763. Epub 2017 Nov 30. PMID: 29192000; PMCID: PMC5890631.
【流涎の評価スケール】
?THE DROOLING IMPACT SCALE(DIS)(https://www.aacpdm.org/UserFiles/file/The-Drooling-Impact-Scale.pdf) (※7)
10項目を1〜10点で評価します。小児を対象としており、親が記載するものです。
評価項目は以下の通り
1.How frequently did your child dribble? (Not at all – Constantly)
どのぐらいの頻度で流涎を認めたか?(全くなし – 絶え間なく)
2. How severe was the drooling? (Remained dry - Profuse)
流涎の量はどのくらいですか?(乾燥している – 大量)
3. How many times a day did you have to change bibs or clothing due to drooling?( Once or not at all - 10 or more)
1日で服やビブスを何回着替えましたか?(1回以下 – 10回以上)
4. How offensive was the smell of the saliva on your child?(Not offensive -Very offensive)
唾液のにおいはどのくらい不快ですか?(全く不快でない – 非常に不快)
5. How much skin irritation has your child had due to drooling?(None - Severe rash)
流涎によるスキントラブルれはどの程度ありましたか?(なし – 著しい発赤)
6.How frequently did your child’s mouth need wiping? (Not at all - All the time)
口を拭う頻度はどのくらいでしたか?(なし – 常時)
7.How embarrassed did your child seem to be about his/her dribbling?(Not at all -Very embarrassed)
自分の流涎をどのくらい恥ずかしそうにしていますか?(全くない – とても恥ずかしがる)
8. How much do you have to wipe or clean saliva from household items eg toys, furniture, computers etc?(Not at all - All the time)
パソコンなどの家庭用品から唾液を拭いたり、きれいにしたりすることはどのくらいありますか?(全くない – 常時)
9.To what extent did your child’s drooling affect his or her life?(Not at all – Greatly)
流涎は、生活にどの程度影響しましたか?(全くなし - 大いに)
10. To what extent did your child’s dribbling affect you and your family’s life?(Not at all -
Greatly)
流涎は、あなたやご家族の生活にどの程度影響しましたか?(全くなし – 大いに)
(※7) Reid SM, Johnson HM, Reddihough DS. The Drooling Impact Scale: a measure of the impact of drooling in children with developmental disabilities. Dev Med Child Neurol. 2010 Feb;52(2):e23-8. doi: 10.1111/j.1469-8749.2009.03519.x. Epub 2009 Oct 15. PMID: 19843155.( https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19843155/)
?Drooling Severity and Frequency Scale (DSFS) (※8)
これは親だけでなく、本人でも評価可能なスケールです。
Severity(重症度)
1.Dry(never drools)/乾燥(なし)
2.Mild drooling, only lip wet/軽度(唇を濡らす程度)
3.Moderate drooling, reaches the lips and the chin/中等度(顎を濡らす程度)
4.Severe drooling, drool drips off chin and onto clothing/重度(顎から滴り衣服を濡らす)
5.Profuse drooling, drooling off the body and objects/顕著(体等を濡らす)
Frequency(頻度)
1.No drooling/なし
2.Occasionally drools/時々
3.Frequently drools/頻回
【薬物療法に関する効果の評価スケール】
the Treatment Satisfaction Questionnaire for Medication (TSQM)
有効性(1-3)、副作用(4-8)、利便性(9-11)、全体的な満足度(12-14)の4つのドメインがあります。(※9)
解説文は一部改変しています(※z)。
1* How satisfied or dissatisfied are you with the ability of the medication to prevent or treat your condition?
1*その薬が症状を予防または治療する効果について、どの程度満足していますか?
2* How satisfied or dissatisfied are you with the way the medication relieves your symptoms?
2* その薬が症状を緩和する方法について、どの程度満足していますか?
3* How satisfied or dissatisfied are you with the amount of time it takes the medication to start working?
3* その薬が効き始めるまでの時間について、どの程度満足していますか?
4** As a result of taking this medication, do you currently experience any side effects at all?
4** この薬を服用した結果、現在、何か副作用はありますか?
[Yesの場合は5-8に回答、Noの場合は9へ](改変:この文を挿入)
5 How bothersome are the side effects of the medication you take to treat your condition?
5 治療のために服用している薬の副作用はどれくらい厄介ですか?
6 To what extent do the side effects interfere with your physical health and ability to function (i.e., strength, energy levels, etc.)?
6 副作用は、身体の健康や機能(体力、活動性など)にどの程度影響を与えますか?
7 To what extent do the side effects interfere with your mental function (i.e., ability to think clearly, stay awake, etc.)?
7 副作用は、精神的(明確に考える能力、覚醒状態を維持する能力など)にどの程度影響を与えますか?
8 To what degree have medication side effects affected your overall satisfaction with the medication?
8 副作用は、薬に対する全体的な満足度にどの程度影響しましたか?
9 How easy or difficult is it to use the medication in its current form?
9 現在の薬の使用方法はどの程度容易ですか?
10 How easy or difficult is it to plan when you will use the medication each time?
10 薬の使用のタイミングを計画すことは、どの程度容易ですか?
11 How convenient or inconvenient is it to take the medication as instructed?
11薬を指示通りに使用することはどの程度便利ですか?
12 Overall, how confident are you that taking this medication is a good thing for you?
12 全体的に、この薬は自分にとって良いと思いますか?
13 How certain are you that the good things about your medication outweigh the bad things?
13薬のどの程度効果が副作用を上回っていると思いますか?
14* Taking all things into account, how satisfied or dissatisfied are you with this medication?
14* 全体的に考えてこの薬にどの程度満足していますか?
* These items are scaled on a seven point bipolar scale from 'Extremely Satisfied' to 'Extremely Dissatisfied'.
*の付いている項目は「非常に満足」から「非常に不満」までの7段階の二極性尺度で評価されています。
他の項目はVASで評価(※z)
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いまより倍の広さになります(^_-)-☆
今週は荷造り(*'▽')
理事長の机や本棚からいろんなお宝が・・・
そんな時。。。
理事長からジェラート!!
中澤先生もお初めて食べるようです(^_-)-☆
私は悩みに悩んでピスタチオを頂きました!!
美味しい〜
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8月の訪問診療はお盆休みなく通常通り訪問させて頂きます
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5月に退職された宗光先生が来られました(^O^)嬉しい!!
お忙しくされていて趣味!?の筋トレもできてないとか。。。
宗光先生から〜宗光先生らしい頂き物 マスカット
今度、先生が開業された
『むねみつホームメディカルケアクリニックhttps://m-hmc.com/doctor/』のスタッフの方が当院に見学に来られます
お会いできること楽しみにしております★
]]>『先生たちをイメージして作りました〜』
私:嵐??SMAP??一人足りない・・・
すごくハンサムそして若く作っていただきました(*'▽')
誰が誰だかわかりますか??
左から
藤田医師・中澤医師・小倉医師・伊藤医師でした〜
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