院内症例検討会(平成25年06月)

  • 2013.06.14 Friday
  • 15:45
当院は複数の医師(常勤 4人、非常勤 3人)、看護師(常勤 18人、非常勤 2人)、療法士 5人等で在宅医療(訪問診療、訪問看護、訪問リハ)、レスパイトケア入院を提供しています。

複数のスタッフで関わりを持つ場合、スタッフによって患者さんへの関わり方に対する考えが異なることがあります。みんなで同じ方向を向いて患者さんを支えるために、院内スタッフでカンファレンスを行っています。
またカンファレンスは、困難事例では他のスタッフにアドバイスを求める場としても活用しています。

【問題点】
男性介護者を援助するために、我々が気をつけておく必要があるのはどのような点か?

80歳代 女性 脳梗塞後遺症、結腸癌術後の症例

当院より訪問診療を行っており、当法人の訪問看護ステーションより訪問看護を行っている。
訪問看護は、主に排便コントロールのために入っている。
ヘルパーは1日2回、オムツ交換のために入っている。週2回、デイサービスを利用している。

50歳代の息子さんが、仕事を辞め介護に当たっている。
息子さんは独身。これまで食事を作るなどの家事をしたことがない。
孫が近隣に住んでいるが、介護には参加していない。
別居の娘が一人おり、週1回程度、患家を訪れているが介護は行なっていない。

経済的には、本人の年金と預貯金を取り崩しながら生活している。
介護保険の枠を超えてのサービス利用は不可能と話されている。

脳梗塞発症後、約5ヶ月経過している。
左完全麻痺、左半側空間無視がある。近時記憶障害は軽く、日常生活では気がつかない程度。
食事は、セッティングすれば一人で摂ることが出来る。
移動は全介助。車椅子座位は可能。

背部、肩の痛みを認めている。
2時間程度、同じ姿勢で座っていると臀部の痛みを訴えるようになる。

排便コントロールは不良。

体重は増加傾向だが、本人は現在の食事でも不満があり、空腹を訴えることが多い。

【他の部署からの情報、意見】
息子さんは、介護しながら短時間で働ける職場への再就職を考えておられたが、実際に介護を行なうようになってから、予想より介護量が多く再就職は困難と考えておられる。
当初、息子さんが考えていたよりも経済的な負担も大きなものになっていると考えられる。

【対応】
痛みに関しては、鎮痛剤を積極的にしようしていくこととした。

体重増加は、座位時の臀部の痛みや移乗動作への負担の原因になっていると考えられ、体重減量を指導していく必要があると考えられる。
現在の息子さんが準備する食事は、店屋物や買って来るお惣菜が中心になり、栄養のバランスも悪くカロリーも高い。義歯を使用できていないので、噛み切れず丸呑みしている状況。
食事は短時間で終了し、満腹感がない。

息子さんは、本人の体重を減らすことが必要だとは理解されているが、本人がもっと食べたいと言うと食べ物を出してしまうとのこと。

ヘルパーはオムツ交換を中心に行っているが、オムツ交換を息子さんが担当し、食事を作る方をヘルパーに担当して貰ってはどうか、低カロリーで満腹感の出る食事や、食事に時間がかかるような食物形態を考えてみてはどうか、との意見が出されている。

男性介護者の場合、社会から孤立することが多いので、息子さんの社会性を保つ工夫が必要である。「男性介護者の会」などへの参加を勧めてみてはどうかとの意見も出されている。

退院後、約1ヶ月であり、息子さんも無我夢中で介護を行なっている印象があり、少し慣れてきた時期に中長期的な視点から、ケアプラン再考が必要であり、その時期にケアカンファレンスを開催することとした。

【前回の振り返り】
前回の検討会のケースは、現在も経口摂取を継続されている。
食べやすい食物形態の指導も行っているが、自宅では自分の好みの食事を摂っておられる。
レスパイトケア入院時は、食べやすい(誤嚥しにくい)食事形態での食事を行なって頂く予定にしている。
コメント
コメントする








    
この記事のトラックバックURL
トラックバック

calendar

S M T W T F S
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
<< January 2019 >>

selected entries

categories

archives

recent comment

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM