オフ・ピリオド・ジストニア(パーキンソン病の運動症状)

  • 2013.05.23 Thursday
  • 08:00
パーキンソン病関連疾患(特定疾患に認定されている)の方は、10万人を超えています。
また運動症状が進行することで、神経内科専門外来に通院することが困難になる方が少なくありません。
そのため、神経内科を専門にしない在宅医もパーキンソン病の診療を担当することがあります。

これまでパーキンソン病は歩行障害や振戦などの運動障害の中心が中心に行われてきました。しかし最近は睡眠障害や鬱などの非運動症状の治療にもスポットが当たってきています。

神経内科を専門としない医師に、通院が困難になったパーキンソン病の方々への対処法を記載していきます。

初回は、「オフ・ピリオド・ジストニア」です。
パーキンソン病治療ガイドライン2011(以下、PDガイドラインとします)では、運動症状に分類されています。
PDガイドラインでは、
「off-periodジストニアは、抗パーキンソン病薬の効果が低下したときにみられる。したがって、起床時から早朝内服効果が現れるまでの間に生じることが多いが(早朝ジストニア)、日中のoff時に現れることもある。下腿と足の筋に強い持続性の筋収縮が起こり足関節は固定して動かせず足趾の底屈を呈することが多い。歩行は障害される。痛みを伴うことが多い。」
とされています。

在宅医療を受けておられる患者さんでは、ジストニアが無くても歩行は困難な場合が多く、患者さんたちは「痛み・痺れ」と表現されることが多い症状です。
「off」症状を認める方で、決まった時間に痛みを認める場合には、このオフ・ピリオド・ジストニアを疑う必要があります。
パーキンソン病の方は「薬の効果が切れていく」ことを自覚されることが多いので、痛みのタイミングが「off時」に重なるかどうかを確認することも診断の一助となります。
オフ・ピリオド・ジストニアを疑った場合には、NSAIDsやリリカ(プレガバリン)を使用する前に、オフ・ピリオド・ジストニアの治療を試みる必要があります。

ジスキネジア

具体的な処方例は、
(早朝のジストニアに対して)
.咫Ε轡侫蹇璽(0.5mg) 1錠 就寝前
もしくは
▲譽ップ(1mg) 1錠 就寝前
を追加する。

効果が全くない場合は、オフ・ピリオド・ジストニアではない可能性を考える。
 寝返りが困難になっている場合には、同じ姿勢を続けることによる脊髄症や神経根症状による痺れや痛みが出現することがあり、その可能性を考えるようにします。
効果が乏しい場合は、ビ・シフロールやレキップを漸増する。副作用と効果を計りにかけて、最終的に投与量を決定します。

ミラペックス(ビ・シフロール)やニュープロパッチは、論評できるほど使用経験はありません。
少数例ですが、オフ・ピリオド・ジストニアに対する効果は低い印象を持っています。

(日中のジストニアに対して)
原則的にドパミンの効果が切れる時間帯を作らないなので、「off」に対する治療と考えています。

詳しくは後述しますが、
L-ドパ製剤の分割投与
L-ドパ製剤とコムタン(エンタカポン)を併用
F中にドパミンアゴニストを追加
ぅ┘侫圈(セレギリン)を追加
ゥ肇譽蝓璽(ゾニサミド)を追加
等のいずれかを考えます。

diphasic(二相性)ジスキネジアが、下肢のジストニアとして認められることがあります。
diphasic(二相性)ジスキネジアの治療は、オフ・ピリオド・ジストニアの治療とは異なります。

PDガイドラインでは「on-periodジストニア」の治療は、「peak-doseジスキネジア」の治療と同じと考えられるとの記載があります。

コメント
コメントする








    
この記事のトラックバックURL
トラックバック

calendar

S M T W T F S
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
<< January 2019 >>

selected entries

categories

archives

recent comment

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM