有床診療所におけるレスパイトケア入院はビジネスとして成立するか?(第2報)(7)

  • 2012.10.04 Thursday
  • 09:00
(Plan A)
レスパイトケア病棟を平均15床利用で稼働している状況となった場合の患者ごとのコストは、人件費は看護・介護内容を変更しない限り、変化はないと考えている。
医材料費も変化ないが、光熱費などは患者一人当たりの減少すると推定される。(基本料金は患者数均等割になるが、実際には微々たるものなので、今回はデータに反映せず。)
地代等は減少すると考えられる。

人件費:
 75760(円/日)
 28960(円/日)
 20770(円/日)
医材料費など:
  ↓◆8600(円/日)
    5600(円/日)
地代等:
  銑 3700円/日 (←6100円/日)

レスパイトケア病棟での、受け入れ患者を 2人(月間 60日)、 4人 (月間 120日)、 9人(月間 270日)と想定した場合、

 60(日/月)×25.9(時間/日) = 1554(時間/月)
120(日/月)×  9.9(時間/日) = 1188(時間/月)
270(日/月)×  7.1(時間/日) = 1917(時間/月)

推定される一ヶ月の看護・介護時間の合計:4659(時間/月)  
  現在の一ヶ月の看護・介護時間の合計:3732(時間/月) 
 不足する一ヶ月の看護・介護時間の合計:  927(時間/月) 

この不足分を埋めるのに必要な人員は、看護師と介護士の現在の比率をそのまま利用すると、看護師3.6人、介護士1.8人となる。
看護師3人、介護士3人を雇用した場合には、さらに266万円/月の人件費が増加することになる。(医師の病棟業務時間は変更しないものとした。)

医材料費等は入院患者の増加に伴い120万円/月、増加すると想定される。

診療報酬は入院患者の増加に伴い391万円/月、増加すると想定される。

患者数増加では、赤字幅が5万円/月、軽減する程度の効果しか期待できない。
これは現在の診療報酬体系では看護師・介護士の人件費すら賄えませんから、量的に拡大しても当然、効果はありません。

(Plan B)
現在の人員配置を変更せずに、看護・介護業務を見直し、看護・介護時間短縮をはかり、入院患者数を増やすことが可能な場合を考える。
医材料費も変化ないが、光熱費などは患者一人当たりの減少すると推定される。(基本料金は患者数均等割になるが、実際には微々たるものなので、今回はデータに反映せず。)
地代等は減少すると考えられる。

(A)人工呼吸管理・吸引
(B)体位交換・ポジショニング
(C)コミュニケーション、コール対応
(D)食事介助・経管栄養(準備を含む)
(E)入浴、更衣、保清
(F)その他、記録、休憩

以上の業務の中で、
(F):患者と直接かかわらない記録の部分で入力フォーム作成などによる簡便化を図る。
   また入院時の内服薬確認などにかかる時間の短縮を図る。
  このためには、当院以外の在宅主治医の先生方には是非「一包化」指示を出していただきたいと考えています。
  また、ご家族・介護者の方に内服薬のセッティングをして頂くことも必要と考えている。
(D):在宅では種々の経管栄養剤を使用されているがレスパイトケア入院中は、
    既存の半固形化製品の使用へ統一を行いたいと考えている。
(E):人工呼吸管理を行なっている患者の入浴方法の見直し。
(C):業務の改善ではないが、レスパイトケア入院を繰り返し利用して頂くことで患者と病棟スタッフがお互いに慣れることによりコミュニケーションが取りやすくなると考えている。

以上のことを行い、各患者の看護・介護時間が1日1時間の短縮が可能であったと仮定した場合、
人件費:
 ^媚彖堕未困難な患者:24.9(時間/日)×2925(円/時間)=72830(円/日)
 意思疎通が可能もしくは不可能で、かつ人工呼吸管理を行なっている患者:
   8.9(時間/日)×2925(円/時間)=26030(円/日)
 人工呼吸管理を行っていない患者:6.1(時間/日)×2925(円/時間)=17840(円/日)

またレスパイトケア病棟での、業務量(3732時間/月)から考えた場合、
受け入れ患者を 2人(月間 60日)、 3人 (月間 90日)、 8人(月間 240日)の受け入れが可能となる。

 60(日/月)×24.9(時間/日) = 1494(時間/月)
 90(日/月)×  8.9(時間/日) =   801(時間/月)
240(日/月)×  6.1(時間/日) = 1464(時間/月)
合計:3759時間/月

人員配置の変更はないので、人件費は変化なし。
(残業代は月間30時間程度増加すると考えられるが、考慮していない。)

医材料費等は入院患者の増加に伴い77万円/月、増加すると想定される。

診療報酬は入院患者の増加に伴い252万円/月、増加すると想定される。

このプランでは、月間175万円の収益改善が見込める。
看護・介護の効率化は収益改善へのインパクトは大きく、避けては通れない道である。

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