アパシー(apathy)(BPSDの対処法)

  • 2012.09.17 Monday
  • 08:00
アパシー(apathy)は認知症診療を行っていない先生方には馴染みの少ない言葉だと思います。
a-pathyの「a-」は「a-pnea」などの「a-」と同様に「ない、無」の意味です。
「-pathy」は「sym-pathy」の「-pathy」と同様に「気持ち、感情」を表します。

つまり「感情がない」ことを示す言葉なのですが、無為、無気力、無関心、無感動等と訳されています。

テキストではアパシーは、「以前行っていた趣味や家事など日常の活動や、身の回りのことに興味を示さなくなり、意欲が喪失し、かかわりあいを避け、発動性が低下すること」とされています(認知症テキストブック)。

抑鬱症状との鑑別は、
「抑鬱症状で認められるような不快な気分や、自律神経症状を伴わない」ことが挙げられています。

しかしアルツハイマー病では、初期に「抑鬱期」があり、その後に「多幸期」があり、その後に「アパシー」が出現することが多いので、中等度以降で「なんとなく元気がない、○○しなく(出来なく)なった」は、抑鬱よりもアパシーを疑うべきです。

私の場合は食事の場面で、
食事が進まない時に、食事を勧めた時に「食べたくない」との反応がある場合には抑鬱を疑い、
言葉での反応がない場合にはアパシーを疑います。
最終的には、NPI等の下位項目の点数をつけ、判断することになります。

アルツハイマー病のアパシーの治療の第一選択は、アリセプト投与です。
通常の投与方法と同様で3mgから開始することになります。あとは適時調整することが必要です。
私の場合は1mg単位(散剤)で調整することもありますが、2.5mg、3mg、5mg、8mg、10mg(錠剤)で調整しています。

アリセプト1

前頭側頭型認知症のアパシーはアルツハイマー病と異なり初期から認めることがあります。
非定型抗精神病薬(セロクエル等)が有効であったとの報告もありますが、一般的にはアパシーを増悪させる印象があります(←自験例)。
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