ALS患者に対するラジカット(エダラボン)療法

  • 2015.09.27 Sunday
  • 18:13
平成27年6月26日、脳梗塞の治療薬として使用されてきたラジカット(エダラボン)がALSに対して効能追加されました。

用量・用法は田辺三菱製薬のHP ラジカット(エダラボン)を参照してください。

最近、近隣の在宅医よりラジカット導入を依頼されるケースが何件かありましたので、
実施にあたって、注意すべき点を書き連ねていきたいと思います。
治験で効果が明らかであったのは、
―転錨拱類 1もしくは2(下記)
発症から2年以内
%FVC 80%以上
ALSFRS-R すべての項目が2点以上
E
l Escorial診断基準でdefiniteもしくはprobable
のすべてを満たしている群のみです。

また重症度「2」よりは「1」、発症から「1〜2年」よりは「1年未満」がより効果が高かったとされています。
しかし、今回の適応では重症度などによる使用制限はかけられておらず、すべてのALS患者に使用できることにはなっています。

なので、上記に当てはまらないALS患者に使用する場合、開始前には
「効果がはっきりしていない(ただし、評価されていないので効かないという証拠もない)」
「長期使用例がないので、長期的には効果があるかどうかわからない(これは、これに効果が認められた群も同様)」
「○○の時期になれば、中止する必要がある」
等を説明しておく必要があると考えています。

また、投与方法がすこし変わっているので、2週間のうち10日間、1日1回、1回1時間程度、点滴のために外来通院もしくは訪問診療・訪問看護を受ける必要があります。
つまり、針を刺される、活動が制限されるなどのデメリットもあるので、患者、主治医(神経内科医、かかりつけ医)でよく相談の上、開始を決定する必要があると考えています。

私は、「上記の群に入らなくても、患者の希望があればラジカットを使用する」予定にしています。
ただし、データがない群ですので、データ収集し、効果を検証していくつもりです。

他の在宅医の先生が診療にあたっている患者さんでも、定期的にレスパイトケア入院して頂けるのであれば、導入を含めて、ご相談させていただきます。

(重症度分類)
1. 家事・就労はおおむね可能
2. 家事・就労は困難だが、日常生活(身の回りのこと)はおおむね自立
3. 自力で食事、排泄、移動のいずれか一つ以上ができず、日常生活に介助を要する
4. 呼吸困難・痰の喀出困難、あるいは嚥下障害がある
5. 気管切開、非経口的栄養摂取(経管栄養、中心静脈栄養など)、人工呼吸器使用





()

研修会等の予定

  • 2014.06.11 Wednesday
  • 08:00
現在、決まっている当院スタッフが講師をすることになっているものです。
【6月】
21日:「こんな時どうします?」(対象:ケアスタッフ)
 介護職員対象に、発熱や転倒などの時にどのように対処し、医療スタッフ(主に医師)にどのように連絡するかにスポットあてた研修です。講師:藤田 拓司

28日:「ALS終末期の緩和ケア 告知・意思決定」(対象:ALS診療に係る人)
 告知のお作法を中心に、告知を受けた時の本人・家族の心理に思いを馳せながら、その後のケアを我々はどのように行えばよいのかを考えます。ロールプレイ中心。講師:藤田 拓司

【8月】
22日:「ALS」(対象:ALSの方のケアに係るケアスタッフ)
 ALSの方に必要なケア、高次機能障害を中心にお話をします。講師:藤田 拓司


【9月】
27日:第6回 脳疾患地域連携ジョイントセミナー
 「パーキンソン病の運動症状・非運動症状」(対象:だれでも)
 在宅医療を受けられるようになった、パーキンソン病の方々の特徴と在宅医に求められているパーキンソン病診療に関して、お話させていただきます。講師:波江野茂彦、藤田 拓司

【10月】
未定:「認知症」(対象:ケアスタッフ)
 認知症の基礎知識、中核症状・周辺症状それぞれの薬物療法、非薬物療法に関するお話をさせていただきます。

【11月】
14日〜15日:第2回日本難病医療ネットワーク学会(鹿児島)
 2演題の発表を予定しています。今年こそは、最優秀演題を狙います。

未定:「こんな時どうします?」(対象:ケアスタッフ)
 介護職員対象に、発熱や転倒などの時にどのように対処し、医療スタッフ(主に医師)にどのように連絡するかにスポットあてた研修です。講師:藤田 拓司

未定:「パーキンソン病」(対象:ケアスタッフ)
 介護施設にもパーキンソン病の方の入所が増えてきています。
 パーキンソン病の基礎知識、運動症状(特に歩行)の特徴、抗パーキンソン病薬の副作用(幻覚など)、パーキンソン病に併発しやすい認知症のお話をさせていただきます。講師:藤田 拓司

2015年
【4月】
25日〜26日:第17回 日本在宅医学会大会(盛岡)
 2〜3演題の発表を予定しています。

NPPVは生命予後を延長するか?

  • 2014.05.28 Wednesday
  • 08:00
2000年頃までは、NPPVを使用しても生命予後は延長しないとの報告が多かったのですが、徐々に生命予後が延長するとの報告が増加してきました。
当院も、平成22年に日本神経学会総会で、約15か月間延長するとの報告を「NPPVを用いたALSの在宅医療(第二報)」内で行っております。

昨年11月に大阪で開催された日本難病医療ネットワーク学会で発表した演題
「筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者のNPPV導入前に我々は何を伝えるべきか?」内で使用したデータをまとめなおしました。
NPPVの有無

発表時より症例数は増加しています。
NPPVからTPPVを導入したのは15例、NPPVを使用しない状況からTPPVへ移行したのは16例でしたので、前回記載した「TPPV導入した方がエンドポイントは短くなる」ことの影響はないこととしました。

中央値、平均値ともに約20か月延長すると考えました。

ALSの観察期間調査におけるエンドポイント

  • 2014.05.25 Sunday
  • 08:00
種々の調査ではALSのエンドポイントは通常、「死亡」もしくは「TPPV導入」とされています。
これまで、あまり疑問に思っていなかったのだけれど最近、罹病期間の調査をするようになって、
エンドポイントを「死亡」「TPPV導入」にした場合、「TPPV導入」群の方が観察期間が短い印象を持っていました。

TPPV導入は、事故的に挿管・人工呼吸管理を開始する場合を除けば、当然「死亡」する前に導入するわけですから、「TPPV導入」群の方が観察期間が短くなります。
どの程度の差があるのか、評価をしてみました。

いつものように、対象は当院で診療を行ったALSの方 128人です。観察期間が300ヶ月を超えている2例は除外しています。
TPPV(+)群は31人、TPPV(-)群は97人です。

エンドポイント
TPPV(+)群の方が20ヶ月近く短い結果となりました。
TPPVを安全な時期に導入しようとすればするほど、「TPPV導入」をエンドポイントにすれば、観察期間は短くなると考えられ、TPPVを導入したALSケースの比率によって観察期間の評価が変わる可能性を考えます。

「ALSの観察期間調査におけるエンドポイント」に関する文献を探しているのですが、見つけられていません。
どなたかご存知の方はいらっしゃいませんでしょうか?
また同じような結果をお持ちの方がいらっしゃいましたら、教えていただけないでしょうか?

院内研修会(多系統委縮症)

  • 2014.04.24 Thursday
  • 08:00
当院では隔週金曜日に院内研修会を開催しております。
前回は、「カフアシストE70」でした。
今回(4月25日)は、疾患シリーズで2年ぶりの「多系統委縮症」です。

当院では、筋委縮性側索硬化症、パーキンソン病に次いで多い疾患です。

一般的な話に加えて、当院で経験しているケースの話を織り交ぜながらの研修会になります。
MSA1

当院で把握している処置の割合です。
後述しますが、罹病期間がALSと比較すれば長期に渡ることもあり、長期入院するケースが多いのが特徴です。
そのため種々の処置が始まる前に長期入院されてしまい、その後の処置内容がわからないために低くなっている印象があります。

MSA2

罹病期間です。人工呼吸管理例も含めて死亡をイベント発生にしています。
MSAでは、ALSの倍近い罹病期間になります。
罹病期間が11年で、他の論文のデータ(5.5年〜9.9年)と比較しても極端に長いわけではありません。
また今回はデータを提示しませんが、独居例の多いことも特徴です。
通院が出来ない時期に、医療処置が必要がないケースが多いので独居でも自宅での療養が可能で、
当院へ紹介されるケースが多いことが原因と考えます。

MSA3
終了例です。死亡例だけ見れば、50%強の方を自宅で看取っているのですが、MSAの方が入院例が多いのがわかります。
療養の長期化による家族の介護負担や、最初から家族介護力の乏しいケースが多いことが原因と考えています。

それと、MSAの諸症状に対するケアと薬物療法に関して、お話させていただきます。
 

年報(平成25年度):在宅患者(2)「施設」

  • 2014.04.20 Sunday
  • 08:00
当法人は平成12年、介護保険が開始されると同時に介護施設(グループホーム)での診療を開始しています。
当初は、神経内科医と言えども認知症は診断出来ても周辺症状のコントロールを積極的に行っているわけではありませんでした。
平成15年から認知症診療に関する研修等を受けるようになり、平成17年頃からはある程度の自信を持って認知症診療に取り組むことが出来るようになっています。

当院のデータでは、施設患者は自宅患者よりも要介護度は低いことがわかります。
しかし、当院の自宅患者の要介護度や医療依存度が極めて高いので比較すること自体に無理があると思っています。

患者数の推移20→25
平成20年度までは、クリニック分離前から診療していた患者さんを引き継ぐ形で、介護施設の診療を行っていました。
平成21年度以降は、口コミで近隣の介護施設より認知症の周辺症状コントロールが困難なケース、パーキンソン病等の神経難病のケースの依頼が出てくるようになりました。
現在、16ヶ所の介護施設で、1〜22人の診療を担当しています。
施設入所者全員の診療を行っている施設は2ヶ所、当院だけが訪問診療を行っている施設(当院が診療をしていない患者さんは外来通院)は3ヶ所、残りの11ヶ所は複数の在宅医が診療を担当している状況です。

患者像
介護施設で診療を担当させていただいている方々は、圧倒的に認知症の方が多いです。
GHでの認知症の基礎疾患を纏めたデータがあるのですが、特定施設などのデータがないために今回は割愛します。
アルツハイマー病のみの診断基準を満たす方が約40%程度、2つ以上の診断基準を満たす方が約1/3といったところです。
施設では、これまではパーキンソン病等の神経難病患者の診療を行ってきたのですが、平成25年度の特徴は、ALS患者が5人開始されたことです。独居の方が多くなってきたために、自宅での療養継続が困難となったことと、受け入れる施設が出てきたことが大きいと考えています。
患者像2
自宅での診療を担当させていただいている方々と比較すると、平均要介護度は低いものになります。
それでも、患者さんの46%は要介護4か5です。自宅の場合は人工呼吸管理を受けておられる方が多く要介護5の方が50%を超えますので、比較は出来ません。
一般的な在宅クリニックよりは高いと思っているのですが、データを公表しているクリニックが見当たらないので比較しようがありません。
患者像3
平成26年度の診療報酬Q&A(←いつのまにやら厚生労働省のHPから消えていました・・・)で訪問診療が必要な理由を記載しなくても良いとされている「要介護4以上、または認知症鍵幣紂廚乏催する患者さんは65%です。
【愚痴】ここを認めてくれるのなら、今回の診療報酬改定の影響は少なくてすむのですけどね。
当院への診療依頼は、要介護度が低く(要介護1〜3)ても周辺症状コントロールが困難なケースの依頼が多いです。

 

 

年報(平成25年度):在宅患者(1)

  • 2014.04.17 Thursday
  • 17:00
診療報酬改訂や常勤医数減少に伴いデータをまとめる時間がなかなか取れないのですが、毎年やっていることなので今年も纏めを作成しています。

在宅患者数は、364人でした。平成24年度は348人でしたので、4.6%の増加です。
医師数は3.9人(常勤換算)から4.4人(常勤換算)へ増加していますので、個々の医師の負担は軽減されたと考えています。

主病別の患者数です。
患者数25
「神経内科クリニック」なのですが、平成23年度以降、認知症が最も多い疾患になっています。
神経難病ではPD関連疾患が最も多い疾患になりました。ALSが少なくなっただけではなく、PDが増加したことも原因ですが、神経難病内での比率はここ数年変化がありません。

平成24年度から平成25年度にかけての患者数の推移です。
患者数推移
認知症、神経難病は著変なし。昨年度から、在宅専門医としては全般的に診療できる必要があると考え、悪性腫瘍患者も積極的に診療することにしているのですが「神経難病を診るクリニック」として地域で位置づけられてしまっているので、見込みほど患者数は増えませんでした。
大阪北ホームケアクリニックは、悪性腫瘍だけではなく神経難病患者の診療も始めています。

(※)常勤医、非常勤医を募集しておりますので、ご興味をお持ちの方はご一報ください。

院内症例検討会(平成26年04月)

  • 2014.04.15 Tuesday
  • 08:52
当院は複数の医師(常勤 3人、非常勤 3人)、看護師(常勤 18人、非常勤 2人)、療法士 5人等で在宅医療(訪問診療、訪問看護、訪問リハ)、レスパイトケア入院を提供しています。
複数のスタッフで関わりを持つ場合、スタッフによって患者さんへの関わり方に対する考えが異なることがあります。みんなで同じ方向を向いて患者さんを支えるために、院内スタッフでカンファレンスを行っています。
またカンファレンスは、困難事例では他のスタッフにアドバイスを求める場としても活用しています。

原則的に、毎月開催しておりますが、個人が特定されてしまう可能性が高い場合や、公開することで影響が大きすぎると考えられる場合は、ブログにはアップしておりません。今回も、実際に使用した薬剤などに関しては記載を控えています。
今回は久しぶりのアップです。

 
【問題点】
介護施設でALS患者の緩和ケアを行う時の問題点

70歳代 女性 筋萎縮性側索硬化症 NPPV、酸素療法、胃瘻
当院が係るようになって1年半が経過しています。
当初は、旦那さんと二人暮らしで種々のサービスを受けながら自宅で過ごされていました。
同年代の旦那さんの認知症が進行し、介護施設へ入所されることになり、自宅での療養継続が困難になりました。
そのため、本人も介護施設へ入所することになりました。

介護施設入所時の、ご本人の意向は
「とにかく痛みを取ってほしい」

「喋れなくなってもいいので早く楽になりたい」
「呼吸器はつけたくない」
でした。

モルヒネの増量により痛みの訴えは消失していました。
検討課題は、最近出現するようになった「譫妄」と、増悪してきた「不安」にどのように対処すれば良いか でした。

まず「譫妄」の原因については、薬剤性のものが考えられ、薬物の整理が提案されています。
また「不安」の増悪に対して、薬物療法が提案されています。

介護施設での問題点は、
・交代勤務のスタッフでは、薬物療法の効果判定は難しい
・急に強くなった症状に対するレスキュードーズの使用が難しい
 (看護スタッフがいない夜間には、レスキュードーズを使用するか否かの判断が出来ない、判断できても注入できない)

そのために、どうしても薬物療法を行うためにはオーバードーズ気味に薬物を使用せざるを得なかった。

この施設は「看取り」「パーキンソン病」等の研修を実施しており、これまでも多数の利用者の方々を看取ってきた実績があります。
しかしALSの方の入所は初めてであり、呼吸苦などあまり経験したことのない症状に対するスタッフの不安を私たちが少し甘く見ていた感があります。施設スタッフの不安が、本人の不安増悪の一因になった可能性はあると考えています。
今後は、施設スタッフにも自宅で行っているように「事前に予想される症状について理解してもらう」ための説明が必要と考えました。

【まとめ】
・介護施設に入所するALS患者が増加してきている。(←平成25年度は5人)
・頻回の吸引が必要でない限り、日常的なケアは介護施設で実施可能。
・レスキュードーズの使用が難しい。症状が抑え込むような積極的な薬物療法を行うことを検討する。
・施設スタッフの不安を軽減するためのアプローチが重要

ALSのTPPV期間に影響を与えるものは何か?(2)

  • 2014.04.15 Tuesday
  • 06:15
前回に引き続きALSのTPPV期間に何が影響を与えているのかを考えてみることにしました。
これも経験から、
Mechanically assisted coughing(MAC、カフアシスト
)の登場以降、肺炎の頻度が減少している。これまで治らないと思っている肺炎も治るようになっている。その結果、カフアシストを使用するとTPPV期間は延長する」との仮説を持っております。

導入時期や使用方法の相違は問わず、カフアシストを利用しているか否かでグループ分けをしてみました。
対象は、これまでと同様に当院で訪問診療を行ったTPPVを導入したALS 30例です。
当院は原則的にALSのTPPV導入例にはカフアシストを使用していますが、診療報酬適応前に終了したケースや、実施者が確保できなかったケース、本人・家族が使用に同意しなかったケースが、使用していないケースになります。

在宅でのカフアシスト
の使用目的は、排痰のためというよりは、胸郭の柔軟性を保つために使用しています。

カフアシスト
を使用したケースは20例、使用しなかったケースは10例です。

カフアシストの有無


今回の結果は、有意差がありカフアシストを使用したほうがTPPV期間が長い結果でした。

次回以降で、
・これまでのカフアシストでは、使用している設定では有効なPeak Cough
 Flow(PCF)が確保できているか否かが評価できませんでしたが、E70(http://www.respironics.philips.co.jp/healthcare/product/product_detail.html?pid=116)が登場してから、PCFや換気量が評価できるようになったので、これまで用いていた設定は有効であったのか否かを評価する。
・カフアシスト使用の有無で、呼吸器感染症の頻度が異なるのか。
・ALSのTPPVの死亡原因は何か?
を評価していく予定にしています。

開示すべきCOI関係にある 企業などはありません」というか、利益提供を受けるほど影響力を持っていません。

ALSのTPPV期間に影響を与えるものは何か?(1)

  • 2014.04.14 Monday
  • 07:00
前回の記事(ALSにおいて気管切開・人工呼吸管理はどの程度の期間になるのか。)で、これまでの報告よりもTPPV期間が長期間に渡る可能性が出てきています。

これまでも当院が罹病期間などの「期間」を調査した場合、これまでの報告より長くなる傾向にあります。
それは既存の報告の多くが、専門病院や一般病院から行われています。
専門病院・一般病院と当院を比べると、
・在宅医療開始までに死亡してしまったケース(短期例)が、当院のデータに反映されない
・専門病院・一般病院では死亡まで追跡することが困難で、長期例が専門病院・一般病院に反映されない
ためと考えています。

ALSのTPPV期間に何が影響を与えているのかを考えてみることにしました。

これまでの経験から、
「TPPV導入直後に、ファイティング等のために気道内圧の高いタイミングのあるケースは、徐々にPIP(peak inspiratory pressure)が上昇し、圧損傷(barotrauma)の原因となりえ、その結果、生命予後が短縮する」との仮説を持っております。

まず単純に、TPPV導入前にNPPVを使用していたか否かでグループ分けをしてみました。
対象は、これまでと同様に当院で訪問診療を行ったTPPVを導入したALS 30例です。
NPPVの有無

TPPV導入前にNPPVを使用していたケースの方が、平均値・中央値ともにNPPVを使用していなかったケースよりも長いTPPV期間を持っているのですが、症例数が少ないこともあり、有意差は出ていません。
しかし、TPPV導入前にはNPPVを導入して、呼吸機能がある程度以上に障害されてからTPPVに変更した方が良さそうだとは思えるデータでした。
TPPV導入前の%FVCで評価したかったのですが、前医でTPPVが導入されているケースのデータがない・入手出来ない場合が多すぎて、残念ながら評価が出来ませんでした。
続きを読む >>

calendar

S M T W T F S
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     
<< October 2016 >>

selected entries

categories

archives

recent comment

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM